日本防炎協会

公益財団法人日本防炎協会について

公益財団法人日本防炎協会（JFRA）は、火災予防のために設立された団体で、内閣総理大臣を行政庁としています。1950年代には、工事現場や劇場などで火災が頻発しており、これを背景に1962年に設立された「日本防炎協議会」が当協会の前身となっています。協会は防炎製品の普及とその品質保障を目指し、火災による被害の軽減に貢献しています。

歴史的背景

1968年の消防法改正によって、一定の防火対象物に使用されるカーテンなどの防炎物品に防炎性能の確保が義務化されました。この法改正を受け、1969年には「財団法人日本防炎協会」として法人化され、さらに2008年には新公益法人制度に移行。その後、2012年に内閣総理大臣から公益財団法人として認定され、現在の形に至っています。

防炎製品の認定

1975年に設置された防炎製品認定委員会は、防炎化が義務付けられていない寝具類などについても性能確認を行い、防炎製品としての認定を進めています。2004年からは国が防炎性能確認のための第三者機関を登録する制度もスタートし、日本防炎協会はその登録確認機関となりました。これにより、より多くの防炎物品に対する確認業務を行うことができるようになりました。

防炎とは

「防炎」とは「燃えにくい」という性質を示します。素材が小さな火源に接触しても、簡単に炎が広がることはなく、自己消火性を保つことが求められます。初期の小規模な火災に対しては、迅速な消火や避難を促すための重要な役割を果たします。このため、防炎性能は火災対策に不可欠です。

防炎物品の規制

日本の消防法に基づく防炎規制では、防炎性能基準を満たした物品が「防炎物品」として認定されます。対象となる物品には、カーテン、布製ブラインド、じゅうたん、工事用シート等が含まれます。特に高層建築や地下街の使用物品については厳しい防炎基準が設けられています。

防炎製品の種類

日本防炎協会では、防炎性能が確認された製品を多種多様に認定しています。寝具類、テント、シート、いろいろな幕類、衣服、布張家具等、また最近では非常持ち出し袋や防災頭巾なども含まれています。これらの製品が持つ防炎性能によって、火災時の危険を最低限に抑えることが可能です。

事業内容

日本防炎協会の主な事業には、防炎性能の確認や試験、防炎表示ラベルの管理、品質管理の検査、さらには防炎技術に関する講習や普及活動が含まれます。また、国内外の機関と連携し、調査や研究を行って火災対策の基盤を強化しています。

日本防炎協会は、さまざまな方向から防炎の重要性を広める活動を通じて、国民の安全を守るための取り組みを続けています。これからも防炎技術の向上や防火思想の普及に努めていくことでしょう。

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