日本ABC協会

一般社団法人日本ABC協会について

一般社団法人日本ABC協会（日本エイビーシーきょうかい）は、新聞、雑誌、フリーペーパー等の発行社からの部数報告を公査することを目的とした、業界団体です。ABCは「Audit Bureau of Circulations」の略称であり、広告業界における公正性を確保する重要な役割を果たしています。

活動内容と目的

広告に関わるメディアでは、発行部数を過大に報告するケースが少なくありません。このような誇大表示は、広告主が信頼をもって広告を出稿する妨げとなり、期待する効果を得られないという問題を引き起こします。これに対処するために、一般社団法人日本ABC協会は独立した第三者として、広告媒体の発行部数を点検し、正確な数値を把握することを目指しています。

具体的には、発行社からの部数報告をもとに、会員である新聞社や販売店を訪問し、実際の部数を調査しています。その調査結果は、発行社レポートや公査レポートとして会員に提供され、透明性のある情報が広まります。2021年7月時点では、新聞77紙、雑誌122誌、専門紙5紙、フリーペーパー134紙の公査を行っています。

さらに、会員は、正会員として新聞発行社58社、雑誌発行社39社、専門紙発行社5社、フリーペーパー発行社41社に加え、広告主163社、広告会社150社、それに賛助会員46団体という多種多様な構成になっています。賛助会員には、主に大学や研究機関が名を連ね、業界全体の信頼性を高めるための意見交換が行われています。

最近では、日本インタラクティブ広告協会などと連携し、オンラインメディアの公査にも取り組んでおり、デジタル広告の透明性向上にも注力しています。

歴史的背景

日本ABC協会の起源は1914年にアメリカで設立されたABCに遡ります。この仕組みが日本に紹介されたのは1918年であり、その後1952年には日本での広告取引の合理化を図るためにABC懇談会が発足しました。この懇談会は1955年にABC協会に改称され、1958年には通商産業省（現：経済産業省）から社団法人として認可されました。

1961年から新聞の公査を開始し、1965年には雑誌、1976年には専門紙、1981年にはフリーペーパーの公査も始めました。2011年には公益法人制度改革に伴い、一般社団法人として新たなスタートを切りました。現在も、日本ABC協会は業界団体として最前線で活動を続け、その信頼性と透明性を確保する役割を担っています。

関連項目

このような活動は、新聞販売店や日本新聞協会といった関連団体と密接に関わっており、広告主にとっての信頼性を支える存在として重要です。今後も日本ABC協会は、広告業界の発展に寄与するため、不断の努力を続けていくことでしょう。

さらに詳しい情報は、一般社団法人日本ABC協会の公式サイトをご参照ください。

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