日産・テラ

テラ（Terra）

テラは日産自動車が、中国、東南アジア、中東、そしてアフリカ市場を対象として販売する3列シートのスポーツ・ユーティリティ・ビークル（SUV）です。日本市場では販売されていないこのモデルは、日産の中期計画「Nissan M.O.V.E. to 2022」に基づき、新しい小型商用車（LCV）デザインの第一弾として導入されました。

歴史的背景

テラの開発は、日産のピックアップトラックであるナバラの次期型が2011年に開発開始されてから始まりました。日産は当初、ナバラに基づくSUVを成長する中国および中東市場に向けて開発する考えを持っていましたが、様々な要因により開発は数度中断されました。特に、競合車種の発売が影響し、設計の見直しや環境基準への適応が求められました。そのため、テラの発売は当初の予定よりも大幅に遅れ、最終的に2018年2月に正式に発表されることとなりました。

販売状況

テラは2018年4月に中国市場で初めて販売を開始し、その後フィリピン、インドネシア、タイ、ブルネイなど、さまざまな国で展開されるようになりました。特にフィリピンやタイ仕様は、国内の利用者ニーズに合わせた仕様変更が行われています。例えば、フィリピンでは全幅が15mm、全長が3mm拡大し、7人乗りの座席配置に改良されています。2020年から2022年にかけては一時的に輸入が停止されましたが、その後も販売が続けられています。

最近のモデルチェンジでは、2021年に大きなマイナーチェンジが実施され、インテリアやデザインに現代的な改良が加えられました。このフェイスリフトにより、ユーザーからの評価も高まりました。特にタッチスクリーンのディスプレイオーディオや、新しいインテリアデザインが注目を集めています。2023年3月には「テラスポーツ」という新しいバリエーションが発表され、特別なエクステリアデザインが施されています。

車両特徴と性能

テラの特徴としては、ナバラと共有されるフロントドアパネルやフロントフードボンネットが挙げられます。また、快適性と操縦性を重視したシャーシデザインが採用され、短く再設計されています。エンジンは、環境に配慮したディーゼルエンジンが搭載され、様々なバイオディーゼル燃料に対応しています。安全機能も充実しており、最新のモデルではアラウンドビューモニターやタイヤ空気圧監視システムなどがオプションとして提供されています。

名前の由来

テラという名称はラテン語で「地球」を意義しています。これは、この車両がさまざまな国や地域で広く利用されることを象徴しています。

以上がテラに関する概要ですが、その展開や性能、安全機能など、多くの側面から支持を受けており、今後の展開にも期待が高まります。

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