日産・プレサージュ

プレサージュ (PRESAGE)

概要

プレサージュは日産自動車によって製造されたミニバンであり、特に高級感を追求した設計が特徴です。初代モデルは1998年に発売され、国内外の市場で注目を集めました。初代U30型は栃木工場で生産され、次いで2代目のU31型は九州工場にて製造されました。両世代とも独自のデザインと魅力を持ち、さまざまなファミリー層をターゲットにしています。

初代 U30型 (1998年 - 2003年)

初代プレサージュは、日産のN30型ルネッサのプラットフォームを基にして開発されました。高床パッケージングの設計は当初から、大型ミニバンとしての安定性と快適性を目指していましたが、結果的に販売は思うようには進まず、特に3列目シートのスペースが競合他社と比較して課題となりました。競合車種としては、ホンダのオデッセイの存在がありました。

プレサージュの設計コンセプトは「ミニバン・クルーザー」です。この車両は、高級車からの乗り換えを促進するため、内外装に高級感を持たせることを重視しました。そのため、主に30代から60代のファミリー層がターゲットに設定されました。また、1999年には基にしたモデルを踏襲したバサラが発売され、こちらはよりアグレッシブなデザインを持っていました。

年表（初代）

• - 1998年6月23日: プレサージュが発売され、月販目標は6,000台。
• - 1999年11月: 特別モデル「PACIFIQUE」リリース。
• - 2000年: カーナビ標準装備モデル「NAVIエディション」が登場。
• - 2001年8月29日: マイナーチェンジが実施され、エンジン等に変更が加えられました。
• - 2003年6月: 生産が終了し、在庫処分が行われました。

2代目 U31型 (2003年 - 2009年)

2003年に登場した2代目は、初代モデルのフィードバックを元にした改良型であり、FF-Lプラットフォームを採用しています。このモデルでは、両側スライドドアやガラスハッチといった新しい機能が加わり、利便性や機能性が向上しました。また、エンジンに関しては、VQ35型やQR25型の2種類が搭載されるなど、選択肢の幅が広まりました。

デザイン面では、初代の地味な印象を脱却するために、大規模なマイナーチェンジが施されました。車体外観は最新のデザイン潮流に合わせて刷新され、内装も多くの改良が加えられました。その一環として、初めての海外販売も行われ、香港やシンガポール市場にも進出しました。

年表（2代目）

• - 2003年7月24日: 2代目プレサージュが全国で発売開始。
• - 2006年5月29日: マイナーチェンジを実施、デザイン変更が行われ、車両の符号変更が行われました。
• - 2009年: 生産および販売が終了し、エルグランドやラフェスタが代替車両として位置づけられました。

車名の由来

「Presage」はフランス語で「予感」を意味し、新たな生活シーンを予感させると同時に、運転する楽しさを感じさせる意図が込められています。これにより、プレサージュは単なる交通手段にとどまらず、確かな存在感を放つミニバンとして位置づけられました。

脚注

プレサージュの設計には多くの工夫と努力が込められており、現代のカーライフにおける合理性を追求した結果、完成したモデルです。特に後席の使いやすさや広さ、内装の質感は高く評価されています。

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