日産・ムラーノ

日産ムラーノの概要

ムラーノ（MURANO）は、日産自動車が製造するラージサイズのクロスオーバーSUVで、日本国内では2004年から2015年まで販売されていました。海外市場では2002年に北米向けに初めて投入され、以降は世界中で広く販売されています。特に、北米での人気が高く、フルモデルチェンジを数回経て現在も多くの国で製造・販売が続けられています。

初代 Z50型（2002年 - 2008年）

ムラーノの開発は2000年に開始され、2002年に北米市場で初めて販売されました。その後、日本での販売も望まれるようになり、2004年には日本でも正式に発売されました。初代モデルは北米専用に設計されたため、当初は左ハンドル仕様のみでしたが、国内からの要望を受け、右ハンドル車の開発が急ピッチで進められました。これにより、ムラーノは日本市場にも進出することとなり、結果的には世界100カ国以上での販売を実現しました。

メカニズムとデザイン

初代ムラーノはFF-Lプラットフォームを基にし、サスペンションやエンジンの開発にも日産のティアナと共通の設計が採用されています。エンジンにはV6 3.5L型や直4 2.5L型が搭載され、トランスミッションにはCVTが使用されました。また、デザインに関しては、販売成功に向けた先進的なスタイルが求められ、特に北米市場でのデザインは好評を得ることができました。2004年度にはグッドデザイン賞を受賞しています。

販売状況

初代ムラーノは、北米市場を中心に約50万台が販売され、そのうちの42万台は北米での販売に集中しました。日本国内においても、年間約1万台を安定して売り上げ、最終的には約3万から4万台程度の販売を記録しました。

2代目 Z51型（2008年 - 2015年）

2代目となるZ51型は、2007年のロサンゼルスモーターショーで発表された後、2008年には北米市場での販売が開始されました。特にこのモデルは、初代の成功を受けて、より多くの国での販売を目指して開発されました。

メカニズム

このモデルは、J32型ティアナと共通のDプラットフォームを使用し、エンジンはVQ35DEまたはQR25DE型が搭載されています。4WDのオプションも加わり、燃費性能も向上しました。

デザイン

外観は、先代の個性を保持しつつ、最新のデザインスタイルを取り入れたモダンな仕上がりとなっています。インテリアには新デザインのシートやダッシュボードが装備され、居住性も向上しました。

3代目 Z52型（2014年 - 現在）

3代目のZ52型は、2014年に発表され、日産の新しいデザイン言語「V-モーション」を取り入れています。このモデルの特徴は、流線形のボディデザインと広々とした室内空間で、快適性が向上しています。

エンジンとプラットフォーム

ガソリンエンジンのみが設定され、先代からのエンジンが使用されていますが、燃費性能は約20%向上しました。

国際的な展開

3代目は、製造拠点が日本から米国ミシシッピ州へ移転し、国内外の約100カ国で販売されています。これはムラーノの国際的な人気を示すものです。

車名の由来

ムラーノという名前は、イタリアのムラーノ島に由来しています。この島はガラス工芸で有名であり、ムラーノはその美しいデザインと高級感を体現しています。このように、ムラーノは歴史や文化を感じさせる車名となっています。

まとめ

ムラーノは、日産のクロスオーバーSUVとして、多くの市場で支持されてきました。デザイン、性能ともに進化し続けるムラーノは、今後の展開にも期待が寄せられています。

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