日産・RBエンジン

RBエンジンの概要

RBエンジンは、日産自動車が1984年から2004年にかけて生産していた直列6気筒のガソリンエンジンです。このエンジンは、1984年に発売された5代目ローレル（C32型）に初めて搭載されました。

開発の背景

RBエンジンは、日産のL型シリーズの後継として開発され、新たな技術を取り入れながらも、1980年代から1990年代にかけてのミドル～ビッグクラスのモデルに幅広く採用されました。国内仕様は全車とも電子制御インジェクションを採用しており、特にLPG仕様のRB20Pはキャブレター型を用いていました。エンジン名の「RB」の由来は、シャープなレスポンスとバランスの良い出力・トルクを兼ね備えた設計にあります。

技術的な特徴

RBエンジンは、当時の技術を盛り込んでおり、電子ダイレクト点火システム（NDIS）を世界で初めて搭載したほか、直動式ハイドロリックバルブリフターを日本のDOHCエンジンにおいて初めて採用しています。このような技術は、コストがかかるものの、性能において大きな利点を持っています。

ただし、日産が新たに開発したV型6気筒エンジンであるVGシリーズへの投資も進めており、RBエンジンが市場でどのように位置付けられるかは興味深い点です。RBエンジンは「L型」の設計思想を基にしているため、ボアアップや高出力化の容易さが大きな特徴となっています。

各排気量とバリエーション

RBエンジンの各排気量は以下の通りです：

• - RB20：約2.0リットル
• - RB25：約2.5リットル
• - RB26：約2.57リットル
• - RB30：約2.98リットル

また、RBエンジンの各排気量にはFR向けと4WD向けが存在し、駆動方式によるオイルパンや取り付け位置の違いから、互換性は限られています。

RBエンジンは、特定の弟筋のモデルでも強い人気を誇ります。特に、第二世代GT-RであるR32～R34型に搭載されたRB26DETTは、高い性能と文化的なアイコンとしての地位を確立していますが、同エンジンは一般のRBエンジンとは異なる特別な設計が施されています。

生産終了と今後の展望

日産は1980年代初期からV型6気筒エンジンを採用し続け、新開発のフロントミッドシップパッケージを導入することで次世代の主力シリーズであるVQシリーズへと移行していきます。その結果、RBエンジンの生産は2004年に終了しましたが、その高い性能と多様性は自動車エンジンの歴史の中で重要な位置を占めることとなりました。RBエンジンは今なお自動車愛好家の間で語り継がれており、その設計や性能は後のエンジン開発においても影響を与え続けています。

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