旧細川刑部邸

旧細川刑部邸について

旧細川刑部邸（きゅうほそかわぎょうぶてい）は、熊本県熊本市中央区の熊本城三の丸跡にある独特の武家屋敷です。この建物は熊本県の重要文化財に指定され、歴史を感じさせる魅力あふれる場所として訪れる人々に人気があります。細川刑部家は、細川内膳家とも呼ばれる細川藩の一門の家臣家です。江戸時代には長岡姓に由来する家系でもあります。

歴史的背景

この邸宅は、熊本藩主の細川忠利の弟、細川興孝によって興されました。元々は熊本市中央区の東子飼町に位置していましたが、建物はその後、1993年に現在の場所である三の丸地区の二丸御屋形跡に移設されました。この屋敷には、書院造に基づく主屋や茶室が併設されており、特に2階建ての「春松閣」が主屋の一部として重要な役割を果たしています。1985年には熊本県の重要文化財に指定され、また2005年には特別史跡熊本城跡に追加されるなど、文化財としての価値が高まっていきました。

近年の災害と復旧

しかし、この邸宅は近年、自然災害に見舞われました。2015年8月25日、台風による強風で屋敷を囲む塀が約70メートルも倒壊しました。その後、2016年の熊本地震時には、建物に対する耐震診断が行われ、土壁の一部剥落や屋根瓦のずれなどの損傷が確認されました。主屋に関しては耐震不足と判定され、現在は復旧工事と耐震補強工事が進められています。これに伴い、2023年11月17日から12月3日までの限定公開が行われ、訪問客に復旧の様子を見てもらう機会が提供されました。一般公開は2028年度に再開予定とのことです。

施設情報

旧細川刑部邸の所在地は、熊本県熊本市中央区古京町3番1号です。この施設は観光客にも開かれている場所で、開館時間は次の通りです。

• - 4月1日から10月31日: 8:30～18:00
• - 11月1日から翌年3月31日: 8:30～17:00
• - 休館日: 12月29日から12月31日まで

入館料は、次のようになっています。高校生以上は1人300円（30人以上の団体は240円）、小中学生は1人100円（30人以上の団体は80円）です。また、熊本城との共通入場券もあり、高校生以上640円、小中学生240円で、団体割引は適用されませんので注意が必要です。

おわりに

旧細川刑部邸は、歴史的にも文化的にも重要な役割を果たしてきた場所です。歴史を感じながら、静かな時間を過ごすことができるこの武家屋敷を訪れて、熊本の豊かな歴史を体験してください。その貴重な文化遺産は、訪れる人々に深い感動を与えることでしょう。

外部リンク

• - 熊本市サイト
• - 熊本市旧細川刑部邸条例
• - 熊本城公式ホームページ

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