早慶六連戦

早慶六連戦の詳細

1960年11月6日から11月12日にかけて、明治神宮野球場で行われた「早慶六連戦」は、早稲田大学と慶應義塾大学が対戦した東京六大学野球リーグ戦の重要な試合です。この期間、両校は優勝を懸けた熾烈な戦いを繰り広げました。特に、過去をさかのぼると、この対戦は両校にとって大きな意味を持つものでした。

戦前の状況

1960年の秋季リーグ戦では、慶應が8勝2敗で勝ち点4を獲得し優勝争いの主導権を握っていました。一方、早稲田は7勝3敗で勝ち点3。これにより、両校に優勝の可能性が絞られていました。慶應は早慶戦での2勝が求められ、早稲田は連勝または2勝1敗で引き分けに持ち込む必要がありました。特に慶應は、投手陣および打線の力が強く、早稲田の逆襲が期待される中、両校に注目が集まりました。

各試合の経過

第1戦 (11月6日)

初戦では、早稲田が5回に先制し、7回にも追加点を加えました。慶應は最終回に1点を挙げましたが、試合は早稲田の勝ちとなりました。

第2戦 (11月7日)

早稲田が勝つと優勝が決まる中、慶應は反撃しました。慶應が序盤にリードを奪い、早稲田は金沢の1点のみで、慶應が勝利を収めました。

第3戦 (11月8日)

勝利が必要な早稲田は、安藤元が完封し、結果として早稲田が勝ち点を得ました。これにより、両校が9勝4敗となり、優勝決定戦に突入しました。

優勝決定戦

第1戦 (11月9日)

両校のエースが対決する中、慶應が先制。しかし、早稲田は土壇場で同点に追いつき、引き分けとなりました。これが後の再試合につながります。

第2戦 (11月11日)

再戦では、両校が再び頑張り、またも引き分け。優勝の行方は第3戦に持ち越されました。

第3戦 (11月12日)

最終決戦では、早稲田が先手を取ります。安藤元の好投と打線の働きで優勝を決め、早稲田が3季ぶり20回目の優勝を果たしました。

六連戦の伝説

この早慶六連戦では緊張感あふれる多くの名場面が生まれました。特に安藤元の5試合での完投は、その中でも特筆されるもので、彼の奮闘が早稲田の勝利に大きな影響を与えました。

また、試合中に起こった激しい応援や騒動も、この戦いをさらに盛り上げました。観客動員数は38万人を超え、一試合ごとに多くのファンが集まりました。この時期、東京六大学野球はかつてないほどの注目を浴び、多くのメディアが各試合を中継しました。

結論

六連戦は早慶戦史上のベストバウトとして語り継がれ、両校の伝説的な試合となりました。6試合の間、各校が見せた粘り強い戦いと選手たちの熱意は、今なお多くの人々に記憶されています。早稲田の優勝は一つの節目となり、当時の学生やファンにとって永遠の思い出となったのです。

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