早稲田大学川口芸術学校

早稲田大学川口芸術学校の歴史と教育内容

早稲田大学川口芸術学校は、2003年に埼玉県川口市に位置するSKIPシティに開校しました。この専門学校は、映像や情報コンテンツの制作技術を学ぶ学生を育成することを使命としていました。

この学校は、3年制の映像情報科と4年制の映像文化学科の2つの学科を提供しており、特に少人数制の授業が特徴でした。映像情報科では、専門士の資格を取得することができ、定員は30名だったのに対し、映像文化学科は高度専門士の資格を得ることができる4年制で、定員は10名に限定されていました。

教育カリキュラム

映像情報科においては、1年次および2年次前期に多くの実践的な経験ができるよう、グループワークを重視したカリキュラムが組まれていました。具体的には、情報リテラシーや写真、視覚表現の基礎、さらにはドキュメンタリー制作やシナリオ、ドラマ制作、立体・平面アニメ、CG制作、音響デザインと幅広い分野が取り扱われていました。また、専門的な知識を深めるために、メディア・リテラシーや映像ジャーナリズム、メディアアートの座学も行われていました。

2年次後期からは専門ゼミも設置され、学生は制作指導を受けることができました。このような教育方針は、多作の制作を通じた実践的な学びを重視しており、学生たちの創造力を引き出すものとなっていました。

全校的な活動としては、毎年夏に行われる軽井沢セミナーや学祭、卒業制作展、公開講座、さらにはインターネットを利用した生放送実習があり、学生が多様な経験を積む場が設けられていました。

著名な卒業生

早稲田大学川口芸術学校は、多くの著名な卒業生を輩出しました。その中には、西原孝至や小林達夫、奥田庸介といった名前があり、それぞれのフィールドで活躍していました。特に奥田庸介は、卒業制作から発展させた3部作の『青春墓場〜明日と一緒に歩くのだ〜』が、2010年にゆうばり国際ファンタスティック映画祭でオフシアター部門グランプリを受賞したことで注目を集めました。

閉校とその影響

しかし、2011年度より、主に映像情報科と映像文化学科の新しい学生募集が停止されました。前在学生が卒業する時点で、正式に早稲田大学川口芸術学校は閉校することが決まり、2015年3月にその歴史に幕を下ろしました。閉校は多くの学生にとって大きな影響を及ぼしましたが、同校での学びは多くの卒業生にとって貴重な経験となっているでしょう。

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