旭川市立常盤中学校

旭川市立常盤中学校の概要

旭川市立常盤中学校は、北海道旭川市の10条通11丁目に位置していた公立の中学校であり、元々は旭川市立第五中学校という名称で開校しました。その歴史は1947年に始まり、地域の教育に貢献してきました。近年は生徒数の減少が課題となり、最終的には2015年に旭川市立中央中学校に統合され、閉校しました。新しい校舎は常盤中学校の敷地内に設けられ、その伝統を引き継ぐ形となりました。

沿革の詳細

設立の経緯

1947年5月、旭川市立第五中学校として設立され、開校当初は旭川市立日章小学校の校舎を借りて授業を行っていました。その後、1948年には名称を旭川市立常盤中学校に変更しました。新たな校舎が完成したのは1950年11月のことで、その際には北海道開発大博覧会のパビリオンが校舎へと転用されるなど、地域との結びつきが強い学校であることが伺えます。

教育プログラムの充実

1978年には、病虚弱者を対象とした学級「ときわ学級」が、新たに設置されました。また、1985年には情緒障害（登校拒否）を有する生徒のための学級も開始され、様々なニーズに応えてきました。さらに、教育活動の一環として、旭川市民との関わりを深めるための「旭川探訪学習」も実施され、生徒たちは地域の美化活動や公共物の大切さを学ぶ機会を持っていました。

統合の背景

近年、旭川市内の多くの中学校で生徒数が減少する中、常盤中学校もその影響を受けました。同じく北都中学校と聖園中学校が統合される方向で検討されており、2011年には新しい校舎を本校の敷地内に建設することが決定されたのです。この方針に従い、2015年に新設された「旭川市立中央中学校」が開校し、常盤中学校は歴史に幕を下ろしました。

制服と学生活動

閉校時の制服は、1996年度から採用されたデザインであり、男女共にブレザーとポロシャツが採用されていました。男子は紺色のブレザーにチェック柄のズボンを、女子は縹色のブレザーに青紫と黄色のチェック模様のスカートを合わせるスタイルでした。この制服の特徴として、ポロシャツが年間通じて指定されていたのは、旭川市内でも本校だけの特色でした。

特別活動

生徒たちは、毎年夏に行われる旭川探訪学習を通じて、地域芸術に触れる機会を得ていました。特に、平和通買物公園のブロンズ像の清掃活動を行い、地域貢献が促進されていました。この活動は市の「おもてな市計画」とも連携しており、地域コミュニティへの貢献をテーマにしたもので、公益性の高い教育プログラムとして評価されていました。

生徒会の取り組み

2010年には生徒会活動が『週刊ダイヤモンド』に取り上げられ、生徒のリーダーシップや地域社会における積極的な役割を果たす姿勢が紹介されました。特に、学校祭の企画に関するエピソードでは、チームの結束力を高めるために工夫を凝らした結果、多くの人々と協力しながら成功を収めた様子が印象的でした。

閉校とその後の展望

旭川市立常盤中学校は地元社会と密接に連携した教育を実践し、数十年にわたって地域の児童に愛されてきました。閉校後、中央中学校として新しい形で地域教育を続けていますが、常盤中学校の遺産は今でも地域に根付いています。卒業生たちは、様々な分野で活躍し、影響を与え続けています。

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