明 (漫画家)

明（みん）は、日本の漫画家であり、現役の看護師としても活動する、異色の経歴を持つ人物です。1月25日生まれ、沖縄県出身。琉球大学保健学科で専門的な知識を修得しました。

来歴

大学卒業後、看護師としての道を歩み始めた明氏は、看護師として3年目を迎える頃から本格的に漫画制作に取り組み始めました。自身の作品をWebサイトに掲載したことがきっかけとなり、マンガアプリ『GANMA!』での連載の機会を得ます。2013年12月から2016年11月にかけて連載された「LICHT-リヒト-」で漫画家としてデビューを果たし、この作品は単行本化もされました。デビュー後も看護師としての仕事を続け、病院勤務の経験を積むとともに、2020年6月時点では、ツアーナースとして働きながら漫画家としての創作活動も並行して行うスタイルをとっています。この二つの顔を持つ活動が、彼女の作品世界に独自の視点をもたらしています。

作風と活動

明氏の漫画作品の大きな特徴は、自身の看護師としての豊富な経験に基づいている点にあります。医療現場の日常やそこで働く人々の葛藤、患者との関わりなどをリアルかつ丁寧に描き出しており、看護師や医療関係者向けのメディアでの連載も多く手掛けています。専門的な内容を分かりやすく伝える手腕を持ち、『看護roo!』では、2016年頃より看護師の現場を描く「ナースの力」を長期にわたり連載中です。また、2018年から2021年にかけて『よみタイ』で連載された「漫画家しながらツアーナースしています。」は、自身のツアーナースとしての体験をユーモアを交えて描いたコミックエッセイとして人気を集め、単行本も刊行されました。看護学生向けの月刊誌『プチナース』でも、「臨床ナースのお仕事レポート」（2021年4月号から2023年4月号）を連載し、臨床の現場の実態を伝えました。この他にも、『よみタイ』では命をテーマにした「いのちの教室」（2021-2022年）や、プライベートな一面を垣間見せる「推し博物館 ひとり旅」（2023年〜連載中）を連載するなど、その活動は多岐にわたります。専門知識を生かした作品としては、『プチナース』で2024年5月号から始まった「症状を理解しアセスメントに活かす！ まんがでわかる 症状と看護」があり、こちらも看護学生などから支持を集めています。

主な単行本

明氏の作品は、単行本としても多数刊行されています。主なものとしては、以下のタイトルが挙げられます。

『Ming短編集』（ナンバーナイン、既刊3巻）
『LICHT-リヒト-』（小学館クリエイティブ〈エッジスタコミックス〉全3巻）
『漫画家しながらツアーナースしています。』（集英社ノンフィクション、監修：坂本昌彦、全3巻）
『いのちの教室』（集英社、全1巻）

その他

X（旧Twitter）などのソーシャルメディアでも積極的に情報を発信し、ファンとの交流を深めています。看護師と漫画家という二つの顔を持つ明氏の活動は、今後も医療や人々の生活に関する新たな視点を提供する作品を生み出していくことが期待されます。

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