明治神宮野球大会北海道地区代表決定戦

明治神宮野球大会北海道地区代表決定戦（めいじじんぐうやきゅうたいかいほっかいどうちくだいひょうけっていせん）は、毎年秋に開催される学生野球の主要全国大会、明治神宮野球大会の大学の部へ出場する北海道地区代表を決めるために行われる大会です。この大会では、北海道学生野球連盟と札幌学生野球連盟という、北海道における二つの主要な学生野球リーグの秋季リーグ1部でそれぞれ優勝したチーム同士が対戦します。この対戦を制したチームが、晴れて北海道地区代表として神宮大会への出場権を獲得します。

歴史

明治神宮野球大会における北海道地区からの代表校選出方法は、大会の歴史の中で様々な変遷を遂げてきました。大会が始まったばかりの頃、1970年から1971年にかけては、北海道地区大学野球連盟から優勝チームが単独で代表として出場していました。

しかし、1972年以降は他地区との合同開催形式が主流となります。1972年から1980年までは、北海道地区大学野球連盟と北部地区大学野球連盟の優勝チームが対戦する「明治神宮野球大会東北・北海道地区代表決定戦」が行われ、その勝者が東北・北海道地区代表として神宮大会に出場しました。続く1981年から1986年の間には、北海道学生野球連盟と北部地区大学野球連盟の間で、隔年ごとに神宮大会への出場権を交互に得るという、隔年出場枠方式が採用されました。

1987年から1990年にかけては、この隔年枠方式が廃止され、再び北海道地区大学野球連盟と北部地区大学野球連盟の優勝校による「明治神宮野球大会北部・北海道地区代表決定戦」が復活し、優勝チームが北部・北海道地区代表となりました。1991年からは大会名称が「明治神宮野球大会北海道・東北地区代表決定戦」に変更されますが、この年の秋季リーグから、北海道内のリーグが分割されたことに伴い、北海道地区の代表選出方法が大きく変わります。北海道地区代表は、北海道学生野球連盟と札幌学生野球連盟の優勝校が対戦する「明治神宮野球大会北海道地区代表決定戦」の勝者が単独で出場するという形になりました。

さらに1996年から2008年までは、「明治神宮野球大会北海道・東北地区大学野球王座決定戦」という名称の下、北海道および東北地区の複数の連盟から代表校が集まり、その優勝チームが当該地区全体の代表として出場する形式でした。この期間も、北海道地区からは各リーグ（北海道学生野球連盟と札幌学生野球連盟）の優勝チームがこの王座決定戦に出場していました。

大きな転換点は2009年です。明治神宮野球大会の大学の部における出場枠が増加したことを受け、「北海道・東北地区代表決定戦」は廃止され、北海道地区と東北地区にそれぞれ独立した出場枠が付与されました。これにより、北海道地区には37年ぶりに通年での単独代表枠が復活し、現在の「明治神宮野球大会北海道地区代表決定戦」が新たに創設されたのです。創設初年度の2009年は1試合勝負の方式でしたが、翌2010年からは現在の2戦先勝方式に変更されています。

現在の大会概要

本大会の出場校は、現在の形式が定着して以降、一貫して北海道学生野球連盟秋季リーグ1部の優勝チームと、札幌学生野球連盟秋季リーグ1部の優勝チームです。大会方式は、どちらかのチームが先に2勝を挙げた時点で終了となる、2戦先勝方式が採用されています。

開催地については、大会の主管となる連盟によって原則が定められています。西暦の奇数年度は札幌学生野球連盟が主管を務め、試合は札幌市内の円山球場で行われるのが通例です。一方、西暦の偶数年度は北海道学生野球連盟が主管となり、この場合は出場校の所在地などを考慮し、北海道内の適切な野球場が会場として選ばれます。

大会結果と全国大会での成績

現在の形式（2009年以降）での本大会における両連盟の優勝回数は、北海道学生野球連盟が8回、札幌学生野球連盟が7回（2023年終了時点）となっており、互角の戦いが続いています。

明治神宮野球大会における北海道地区代表校のこれまでの成績は、過去の北海道地区大学野球連盟時代の出場を含め、最高でベスト4進出の記録があります。累計の出場回数や勝利数なども、北海道地区大学野球連盟時代のものを含めて集計されており、北海道の大学野球が全国の強豪に挑んできた歴史を示しています。

この大会は、北海道の学生野球チームにとって、秋のシーズンを締めくくり、全国の舞台である明治神宮野球大会への唯一の道となる、極めて重要な一戦です。

明治神宮野球大会北海道地区代表決定戦