星翔高等学校 (大阪府)

星翔高等学校：伝統と革新を融合する総合高校

星翔高等学校は、大阪府摂津市に位置する私立の総合高等学校です。1938年、大阪市に浪速学園として設立されたのが始まりです。当初は工業教育に特化した学校でしたが、時代に合わせて普通科や国際科も設置し、現在では工業、普通、国際の3科を擁する総合高校へと発展を遂げています。

歴史と変遷：工業高校から総合高校へ

星翔高校の歴史は長く、創立以来、数々の変遷を経てきました。設立当初は、浪速学園と浪速工学校という名称で、中山製鋼所関係者によって運営されていました。その後、浪速工業学校となり、1948年には学制改革に伴い、浪速工業高等学校と改称。機械科と電気科を設置し、高度経済成長期には製造業への就職者を多く輩出しました。

1974年に普通科、1992年には体育系の国際科を設置。1995年には国際科の共学化と同時に、学校名を現在の「星翔高等学校」へと改称しました。この改称は、一般公募によって決定され、6915件もの応募の中から「星翔」が選ばれたというエピソードがあります。

近年の私立高校における工業科廃止の傾向とは対照的に、星翔高校は工業科を存続させています。大阪府下で唯一の工業科を持つ私立高校として、その存在感を示しています。近年は、普通科や国際科の進学希望者増加、そして工業科からの大学・専門学校進学者増加という、大きな変化を遂げています。また、2019年度入試より全科で完全共学化を実現しました。

教育内容：多様な進路に対応

星翔高校では、生徒の多様な進路希望に対応するため、幅広い教育内容を提供しています。工業科では、機械工学科、電子機械工学科、電気工学科、コミュニケーションシステム工学科を設置。専門性の高い検定試験の受験を推奨し、優秀な生徒には「星翔マイスター」の称号を授与する制度もあります。普通科は、キャリアコースとアドバンスコースの2コース制。国際科は体育系に特化し、強化指定運動部への入部が必須となっています。

特色ある取り組みとして、外部の専門学校と連携した「土曜留学講座」があります。JOHO大阪情報専門学校と連携し、週2回の授業で2単位を取得できる制度です。また、2021年には全国高校で初めてドローン操縦資格取得のための「JUIDA認定スクール」となりました。

学校施設と環境

校舎は本館、第1校舎から第3校舎、体育館、知新館の6つの建物から構成されています。その他、家庭科調理室、機械実習棟、芸術棟なども備えています。かつてはプールもありましたが、現在は撤去され、跡地には集合住宅が建てられています。

学生生活：伝統と変化

星翔高校には、かつて上半身裸で素足で行われる伝統的な踊り「エッサッサ」がありました。しかし、共学化に伴い、2007年度に廃止されました。現在は、クラブ選抜により限定的に復活しています。

部活動も盛んで、硬式野球部、サッカー部、柔道部など多くのクラブがあります。特に柔道部はインターハイ予選優勝など輝かしい実績を残しています。

まとめ：未来を見据えた進化

星翔高等学校は、80年以上の歴史を持つ伝統校でありながら、時代に合わせて常に進化を続けています。工業教育の伝統を守りながら、普通科や国際科の充実、そしてドローン操縦資格取得など、時代のニーズに応える教育内容を提供しています。大阪で唯一の工業科を持つ私立高校として、これからも地域社会に貢献していくことでしょう。

もう一度検索