星野次彦

星野次彦：日本の財務を支えた官僚の足跡

星野次彦（ほしの つぐひこ）は、1959年11月6日生まれの日本の財務官僚です。愛知県出身で、東海高等学校を経て東京大学法学部を卒業後、1983年に大蔵省に入省しました。そのキャリアは、主計局を中心に、税制、国際金融、大臣秘書官など多岐にわたります。

大蔵省入省から主計局での活躍

入省後、星野氏は関税局企画課を皮切りに、大臣官房秘書課課長補佐、主計局総務課課長補佐などを歴任しました。1994年には主計局主計官補佐（通産第三係主査）として中小企業予算を担当し、阪神淡路大震災の際には、その対応に奔走しました。その後、建設係の主査も務め、予算編成における重要な役割を担いました。

国際舞台での経験と税制への貢献

2000年には連合王国大使館参事官として海外での経験を積み、2003年に帰国後は、主計局調査課長、大臣秘書官事務取扱（谷垣禎一財務大臣担当）を務めました。その後、税制第一課長、文書課長を経て、2016年6月には主税局長に就任しました。主税局長時代には、税制改正や国際課税問題など、日本の税制を大きく動かす政策決定に携わりました。

国税庁長官として

2019年7月には国税庁長官に就任し、日本の税務行政のトップとして、適正な課税と納税者の利便性向上に取り組みました。2020年7月20日に退職するまで、日本の税制を支え続けました。

退官後の活動

退官後は、財務省顧問、新日本科学顧問、TMI総合法律事務所顧問、ミダスキャピタル顧問、辻・本郷税理士法人顧問、日本M&Aセンター顧問など、多くの企業や団体の顧問を務めています。2021年6月には日本損害保険協会の副会長にも就任し、損害保険業界の発展にも貢献しています。また、東急不動産ホールディングスやアイシンの取締役も務めるなど、その活躍は多岐にわたります。

星野氏の略歴

1983年4月：大蔵省入省
1986年：理財局資金第一課調査主任
1987年：理財局総務課資金調整係長
1988年7月：飯田税務署長
1989年7月：大臣官房秘書課課長補佐（調査）､（併）大臣官房文書課課長補佐（審査・管理）
1991年7月：国際金融局為替資金課課長補佐（特別会計）
1993年7月：主計局総務課課長補佐（企画）
1994年7月：主計局主計官補佐（通産第三係主査）
1995年6月：主計局法規課課長補佐（第一）
1996年7月：主計局主計官補佐（建設第一、二係主査）
1997年7月：銀行局中小金融課課長補佐（総括、第二地銀）
1998年6月：金融企画局総務課課長補佐（総括）
1999年7月：金融企画局局付（外務研修）
2000年6月：外務省在連合王国日本国大使館参事官
2003年4月：外務省在英国日本国大使館参事官
2003年7月：主計局調査課長
2003年9月：大臣官房付､（命）財務大臣秘書官事務取扱（谷垣禎一）
2006年9月：主税局調査課長
2007年7月：主税局税制第一課長
2009年7月：大臣官房文書課長
2011年7月：大臣官房審議官（主税局担当）
2015年7月：国税庁次長
2016年6月：主税局長
2019年7月：国税庁長官
2020年7月：辞職、財務省顧問
2020年11月：新日本科学顧問
2020年12月：TMI総合法律事務所顧問、ミダスキャピタル顧問
2021年1月：辻・本郷税理士法人顧問
2021年4月：日本M&Aセンター顧問
2021年6月：日本損害保険協会副会長、東急不動産ホールディングス取締役
* 2023年6月：アイシン取締役

星野次彦氏は、財務官僚として長年にわたり日本の財政運営に携わっただけでなく、退官後も幅広い分野でその知識と経験を活かし、社会に貢献し続けています。

もう一度検索