映画楽園 〜シネパラ〜

映画番組『映画楽園～シネパラ～』と『映画天国 チネ★パラ～』：深夜の映画体験を彩る個性派番組

2006年3月まで日本テレビで放送されていた深夜番組『映画楽園～シネパラ～』は、映画紹介と映画作品の上映を組み合わせた、個性的な構成が魅力の番組でした。その後、放送日時を変更し『映画天国 チネ★パラ』として同年9月まで放送が続けられました。

番組の構成：映画と独特のコーナーの融合

番組は主に3つのパートで構成されていました。まず、オープニングに続くのが、金曜ロードショーの次週放送作品を紹介するコーナー「THE NEXT 金曜ロードショー」です。このコーナーでは、単なる映画紹介にとどまらず、専門家へのインタビューや、関連性の高い（時には意外な）話題を取り上げるなど、多角的なアプローチが試みられていました。 時には、映画とは全く関係のない、世の中のユニークな出来事や古本などの紹介も飛び出し、視聴者を飽きさせない工夫が凝らされていました。

続くメインパートでは、紹介された映画作品が上映されました。放送時間や編成の都合により、映画の上映のみとなる場合もあり、「THE NEXT 金曜ロードショー」が放送されないこともありました。『映画天国 チネ★パラ』への移行後は、「THE NEXT 金曜ロードショー」も「NEXT金曜ロード笑」とタイトルを変え、放送が続けられました。番組のタイトル絵は天谷すみれ氏によるものでした。

番組はエンディングで締めくくられました。

個性あふれる出演者たち：映画への愛情とユーモア

番組を彩った出演者たちも、番組の個性に大きく貢献していました。当初は、「日本正しい映画の見方を教える市民の会・代表」を自称する後松一枝氏、小倉淳アナウンサー（当時）、アシスタントの山田千晴さんの3名で進行していました。山田さんは後にナレーターに専念し、小倉アナウンサーは番組を卒業（番組内では「失踪中」という設定でした）。その後は、藤井恒久アナウンサー（日本テレビ）と、「モンドなんでも博士」として古本紹介などを担当した松沢呉一氏が加わり、番組を盛り上げていました。

「日本正しい映画の見方を教える市民の会」：視聴者参加型の企画も

後松一枝氏が代表を自称していた「日本正しい映画の見方を教える市民の会（略称：日正映見会）」は、番組内でも大きな存在感を示していました。会員募集を行い、会員証や年賀状を送付するなど、視聴者参加型の企画も展開していました。番組では、後松氏のトレードマークである中ピ連を模したピンク色のヘルメットなどのプレゼント企画も行われていました。

記憶に残る深夜の映画番組：その魅力と影響

『映画楽園～シネパラ～』と『映画天国 チネ★パラ』は、深夜番組という枠を超え、独自の視点とユーモアで映画の魅力を伝える番組でした。個性的な出演者、予測不能な展開、そして、映画そのものへの愛情が、多くの視聴者の心をつかんだと言えるでしょう。 これらの番組は、深夜のテレビ文化に独自の足跡を残し、多くの視聴者に忘れられない思い出を与えた、個性的な深夜映画番組として記憶されています。 番組公式ウェブサイト（現在は閉鎖）のアーカイブも、当時の雰囲気を感じ取る貴重な資料となっています。

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