春季関東地区高等学校野球大会

春季関東地区高等学校野球大会

「しゅんきかんとうちくこうとうがっこうやきゅうたいかい」は、毎年春に開催される、関東地方における高校野球の重要な地区大会の一つです。群馬県、栃木県、茨城県、神奈川県、埼玉県、千葉県、山梨県、東京都の計8都県から代表校が出場します。

本大会は、関東地区高等学校野球連盟が主催しており、開催地の教育委員会や毎日新聞社、朝日新聞社といった主要メディアが後援として名を連ねています。

大会概要と出場校選出

春季大会には、東京都を含む8都県の春季県大会で優勝・準優勝を果たした合計16校に加え、開催県からさらに1校（3位校）が特別に出場できます。これにより、全17校によるトーナメント方式で関東王者の座が争われます。

大会の開催地は、東京都を除く7県が持ち回りで担当します。東京都は大会に参加はしますが、開催県となることはありません。

タイブレーク制度の導入

試合時間の長期化を防ぎ、選手の負担を軽減するために、本大会では延長戦におけるタイブレーク制度が導入されています。これは2014年に初めて導入され、9回を終えて同点の場合、延長10回から適用されるようになりました。

その後、この制度は全国的な広がりを見せ、2018年には本大会だけでなく、各都県予選や全国大会でも一律に導入されました。現行ルール（2023年以降）では、延長10回以降、無死ランナー一塁、二塁の状態から打順を前の回から継続して開始します。

かつての推薦出場枠

1973年から2019年までの期間、本大会には「関東高野連推薦枠」が存在しました。これは、同年の選抜高等学校野球大会で優れた成績を収めた高校を対象とした制度です。

推薦の対象校は、1973年および1988年から2019年までは選抜大会でベスト4に進出した高校、1974年から1987年までは優勝校および準優勝校でした。

推薦出場校は、その都県の春季大会予選にも参加しますが、予選での成績に関わらず、関東大会にはその都県の第1代表として出場する扱いでした。そのため、推薦校以外の高校が予選で優勝した場合は、その高校が第2代表として関東大会に出場することになっていました。

また、推薦校が自力で都県予選を勝ち上がり、出場権を得られる成績を収めた場合、推薦枠によって出場するのではなく、予選結果に基づく出場となり、推薦枠による出場権はその都県の予選での次点校に繰り上げで与えられました。

大会結果の表記

大会結果の記録においては、出場校名は基本的に代表順位に基づいて記載されます。ただし、かつての推薦出場校は第1代表扱いとなるため、必ずしも実際の都県予選での順位と一致するとは限りません。

記録には、各校の出場回数、優勝校を示す特別な表示（赤文字）、推薦出場校（★印、1973年～2019年の期間）、そして開催県を示す枠表記などが用いられます。

関連情報として、高校別の優勝回数や、本大会と対をなす秋季関東地区高等学校野球大会に関する項目も参照することができます。

このように、春季関東地区高等学校野球大会は、関東地方の高校野球のレベル向上と発展に寄与する、歴史と伝統のある大会です。

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