春日三球・照代

春日三球・照代について

春日三球（かすが さんきゅう）と春日照代（かすが てるよ）は、日本の有名な夫婦漫才コンビです。彼らは1970年代に放送された地下鉄漫才で特に知られており、その中から生まれた名台詞「地下鉄の電車はどこから入れたの？」は、一世を風靡しました。彼らの独特なスタイルは、落語家の立川談志にも「漫才でトリが取れる」と言わせるほどのものだったのです。

メンバーのプロフィール

• - 春日三球（本名：近馬 一正） 1933年10月21日生まれ、東京都荒川区出身。三球はボケ担当として知られています。
• - 春日照代（本名：近馬 せつ子） 1935年12月8日生まれ、大阪府出身。照代はツッコミ担当で、二人の漫才では重要な存在でした。

漫才の歴史

春日三球は、リーガル千太・万吉の門下で修行していた後、1957年に初舞台を飾りました。「クリトモ一休・三休」というコンビ名で活動し、テンポの良い漫才を披露し、1962年にはNHK新人漫才コンクールで優勝を果たしました。しかし、相方の一休が事故で急死し、その後「第一球・三球」として新たな相方と活動することになります。

一方、照代は上方夫婦漫才師「春日目玉・玉吉」の娘として生まれ、13歳で姉とのコンビで初舞台を経験しました。最終的に照代と三球が1965年に『春日三球・照代』を結成し、夫婦漫才として再出発したのです。

地下鉄漫才の成功

彼らの名は1970年代中頃から全国に広まりました。「地下鉄漫才」と名付けられたスタイルで一大ブームを巻き起こしました。最初はウクレレとギターを持ち歌ったりしていましたが、しゃべくり中心のスタイルに移行し、電車や地下鉄、タクシーなどの乗り物に関するネタを次々と発表しました。

漫才の内容は、子供から大人まで幅広い層に人気がありました。特に地下鉄にまつわるネタは、子供たちを中心に「本当にそうなのか？」と問い合わせが相次ぐほどの反響を呼びました。1978年に新宿線が開業する際には、その様子を実際に見学する機会もありました。

照代の死去と三球のその後

1987年4月1日、照代が舞台裏で倒れ、闘病の末に亡くなるという悲劇が訪れました。三球は失意を抱えながらも周囲の支えを受けながら漫才活動を続けましたが、1989年に漫才協会から退会し、その後はラジオやテレビ番組で活動を再開しました。

さらに、1995年に再婚し、主に漫談家としての活動を行いながら、新しい生活を始めました。晩年には脳梗塞を患うも療養を続け、その２年後に胃潰瘍で亡くなることになります。2023年5月17日、89歳で生涯を閉じました。

影響と評価

春日三球・照代の地下鉄漫才は、当時の大人たちだけでなく、鉄道に興味を持つ子供たちにも大いに受け入れられていました。彼らのユーモアのスタイルは、今でも多くの人々に親しまれ続けています。三球の死後も評判は衰えることなく、コンビが残した影響は日本の漫才文化に大きく貢献したと評価されています。

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