昭和橋 (相模川)

昭和橋と新昭和橋の歴史と特徴

昭和橋（しょうわばし）は、神奈川県厚木市の上依知と相模原市南区の当麻を結ぶ、相模川にかかる橋です。この橋は片側1車線の計2車線を有し、神奈川県道508号厚木城山線が通っています。その下流側には、歩行者専用の昭和橋側道橋も設置されています。

昭和橋の歴史

この橋が架けられる前は、「当麻の渡し」という渡し船が利用されていました。このルートは平塚八王子道や埼玉往還の経由地として重要でした。しかし、1892年には、当麻側への渡賃が請求され始め、1925年には近衛工兵隊によって仮の橋が架けられましたが、すぐに洪水で流失してしまいました。

再び渡し船に戻った後、1928年の洪水によって渡舟も被害を受け、こちらも復旧のために新たに橋を架ける計画が立てられました。旧昭和橋は、昭和の経済不況の影響があったものの、1931年11月に開通しました。その後、1966年には改修工事が行われ、車道は5.5メートル、歩道は1.5メートルに拡幅されました。1990年には昭和橋側道橋が整備され、1992年にはさらに橋面の整備が行われ、現在の形に至っています。また、旧昭和橋は、新しい時代の象徴として命名されました。

昭和橋の概要

• - 完成年: 1931年（昭和6年）
• - 改修年: 1992年（平成4年）
• - 形式: 16径間鋼板桁橋
• - 橋長: 363.6メートル
• - 位置: 北緯35度31分11.6秒、東経139度21分59.6秒

新昭和橋の概要

新昭和橋は昭和橋から約500メートル上流に架けられており、同じく厚木市の上依知と相模原市の当麻を結ぶ重要なインフラです。この橋は片側2車線、計4車線の構造で、両端には歩道が整備されており、国道129号厚相バイパスが通過しています。この新昭和橋も「かながわの橋100選」に選ばれるなど、その重要性が認められています。

新昭和橋の歴史

新昭和橋の開通は1969年の東名高速道路全線開通および国道271号小田原厚木道路の供用開始に遡ります。それを受けて国道129号厚木バイパスの着工が始まり、昭和44年に完成しました。その後、上溝バイパスや厚相バイパスの開通により、交通量の増加があったため、接続道路の整備も進められました。
新昭和橋は、当時の神奈川県内において最大級の橋であり、事業費は約27億円でした。また、2013年には首都圏中央連絡自動車道の相模原愛川インターチェンジと接続し、更なる交通の利便性が向上しました。

新昭和橋の概要

• - 完成年: 1979年（昭和54年）
• - 形式: 河川部：4径間連続鋼鈑桁橋、高架部：3径間連続鉄筋コンクリート床版橋・2径間連続床版橋
• - 橋長: 756メートル
• - 位置: 北緯35度31分21.5秒、東経139度21分39秒

まとめ

昭和橋と新昭和橋は、相模川にかかる重要な橋であり、それぞれが持つ歴史や特徴には多様性があります。昭和橋は、旧渡し船の歴史を背景に持ち、近代的な橋へと発展しました。一方で、新昭和橋は交通の便を大幅に向上させる重要なインフラとして機能しています。これらの橋は、地域社会における交通の要所として、今後も重要な役割を果たしていくことでしょう。

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