時をかける少女 (曲)

「時をかける少女」

「時をかける少女」は、1983年4月21日にリリースされた原田知世の3枚目のシングルであり、映画『時をかける少女』の主題歌として広く知られています。オリジナル7インチ・シングル盤の規格品番は7A0275で、原田の甘美な声が印象的な楽曲です。

概要

このシングルの表題曲は、原田が主演した同名映画のエンディングテーマとしても使用され、劇中の撮影シーンがミュージカル風に繋がれた映像に対して原田が力強く歌い上げる姿が印象的です。また、B面の「ずっとそばに」には「時をかけてゆくわ」というフレーズが含まれ、映画のテーマと深い繋がりを持っています。

シングルバージョンはオリジナルアルバムには収録されていないものの、1983年に発売された『時をかける少女 オリジナル・サウンドトラック』や、その後の多くのベスト・アルバムやコンピレーションアルバムに収録されています。初回プレス盤と通常盤ではジャケットデザインが異なり、初回盤には特別にラベンダーの香りが付されていました。

背景

原田知世がこの楽曲を歌う際、松任谷由実による楽曲について深い思いを抱いていました。姉の影響もあって、幼少期から松任谷の音楽を慣れ親しんでおり、彼女に楽曲を提供されることが家族にとって大きなニュースとなりました。初めてこの曲を聴いたときの印象は「一度聴いたら忘れられない強いメロディ」であり、自らも歌うのが非常に難しいと感じていたそうです。そのため、長崎にいる姉に「どうやって歌ったら良いかな？」と相談しつつ、カセットテープで練習を重ねたというエピソードも残っています。

今回のシングルには、松任谷由実が作詞・作曲を手掛けた楽曲が含まれており、JASRACには異なる出版者として登録されています。音楽の生みの親である松任谷と原田の共同作業は、この楽曲に深みを与えました。

チャート成績

「時をかける少女」はオリコンで週間2位にチャートインし、26週間もランクインし続けました。累計販売枚数は58.7万枚を記録し、2014年には「レコード・コレクターズ」の特集で「80年代女性アイドル・ソング・ベスト100」で第一位に輝くなど、その人気を証明しています。

収録曲

• - 時をかける少女［3:49］
• - ずっとそばに［4:38］

この2曲は松任谷由実が手掛けたものであり、プロデューサーは松任谷正隆です。

別バージョンとリアレンジ

このシングルは後年に3度のアレンジが施され、異なるレコード会社から4つのバージョンがリリースされています。原田はデビュー当時の歌声が強く印象に残っている一方で、年齢を経るにつれて歌唱に苦労することもあったそうです。しかし、2007年にはセルフカバーアルバム『music & me』でボサノヴァ風にアレンジされたこの楽曲を再び披露し、ライブパフォーマンスでも自然と歌い続けています。

また、後にさまざまなカバーやリアレンジが行われ、松任谷由実自身もアルバム『VOYAGER』にてセルフカバーしています。他にも多くのアーティストがこの楽曲を取り上げ、様々なアプローチで演奏することで、この名曲の魅力が引き継がれているのです。

脚注

「時をかける少女」はただのシングルではなく、世代を超えて愛され続ける普遍的なバラードであり、映画とも深い結びつきを持っています。時を超えて心に響くそのメロディは、多くの人々の思い出となっています。

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