時限爆弾 (シングル)

MUCCの37枚目のシングルとして2018年7月25日にリリースされた「時限爆弾」は、バンドにとって重要なターニングポイントとなる作品です。

このシングルは、「CLASSIC」以来、約1年10ヶ月ぶりの一般流通CDシングルであり、2002年リリースの「負ヲ讃エル謳」以来、約16年半ぶりに明確なタイトル曲が存在しないという特徴を持っています。これは、バンドが新たな表現の形を模索し、実験的な試みを行った結果と言えるでしょう。

特筆すべきは、メンバー4人がそれぞれ1曲ずつ作詞・作曲を担当している点です。これにより、各メンバーの個性が色濃く反映された、バラエティ豊かな楽曲群が生まれました。

収録曲は以下の通りです。

1. 生と死と君 (作詞・作曲: ミヤ)
2. TIMER (作詞・作曲: 逹瑯)
3. マゼンタ (作詞・作曲: YUKKE)
4. レクイエム (作詞: SATOち、逹瑯 作曲: SATOち)

これらの楽曲は、全てリリース前にライブで初披露されており、ファンにとっては待ちに待った音源化となりました。特に「TIMER」は、2018年4月28日に出演した『hide 20th memorial SUPER LIVE「SPIRITS」』で初披露され、大きな話題を呼びました。残りの3曲は、5月21日から2日間にわたって開催された『MUCC 2018 〜復活の夜〜 The WALL-CRIMEorDESTROY-』で初披露されています。

初回限定盤にはライブ音源が、通常盤にはデモ音源が収録されており、それぞれ異なる魅力が楽しめます。さらに、69曲目には『MUCC 2018 Lock on snipe Tour #1「北海道型収監6days」』の小樽GOLDSTONE公演でSATOちへのMUCCの日ドッキリとして披露された「テラス」が収録されています。このドッキリの映像は、初回限定盤封入のエムカードで視聴可能です。ちなみに「テラス」は、2020年に会場限定で発売された『Terrace／テディベア』にて本格的にレコーディングされたものが収録されました。

また、同シングルに収録されている楽曲それぞれのデモ音源と、新たにアレンジを加えた2曲の合計6曲が「時限爆弾 DEMO & REMIX」として2018年9月5日に音楽サブスクリプション・サービスと配信販売でリリースされています。

「時限爆弾」は、MUCCの音楽性の幅広さと、メンバーそれぞれの才能が結集した、聴きごたえのある作品です。彼らの進化し続ける姿勢が感じられる、ファン必携のアイテムと言えるでしょう。

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