景山春樹

景山 春樹について

景山春樹（かげやまはるき、1916年1月9日 - 1985年7月22日）は、神道や仏教の美術に関する研究を行った日本の著名な学者です。滋賀県で生まれた彼は、1939年に國學院大学を卒業し、その後京都市教育局での勤務を経て、1970年に京都国立博物館の学芸課長に就任しました。彼の研究活動は、古代から近世にかけての日本美術の理解を深めるための貴重な貢献となりました。

経歴と活動

景山は大学卒業後、京都市教育局の学務課に入職しました。ここでの経験を基に、1970年には京都国立博物館の学芸課長として、その職務に就きました。彼は1976年に退官した後、帝塚山大学の教授として教鞭を取り始めます。この間、滋賀県文化財保護協会の理事や木下美術館長などの重要な役職も任されました。

1964年には「神道美術の研究」の業績により國學院大学から文学博士の学位を授与され、さらに正五位に叙せられるなど、その学問的な評価も高まりました。

著作

景山の著書は数多く、日本の神道美術や仏教美術についての知識を広める重要な資料として位置付けられています。主な著作には以下のようなものがあります：

• - 『神道美術の研究』（1962年）
• - 『史蹟論攷』（1965年）
• - 『神道の美術』（1965年）
• - 『比叡山』（1966年及び1975年）
• - 『近江路 史跡と古美術の旅』（1967年）
• - 『神体山』（1971年）
• - 『近江文化財散歩』（1972年）
• - 『神道美術 その諸相と展開』（1973年）
• - 『仏教考古とその周辺』（1974年）
• - 『比叡山寺 その構成と諸問題』（1978年）
• - 『神像 神々の心と形 ものと人間の文化史』（1978年）
• - 『比叡山と高野山』（1980年）
• - 『舎利信仰 その研究と史料』（1986年）

また、共編著としては、比叡山に関する書籍が複数あり、研究会や文献の編纂にも関与しました。特に『神道大系 神社編 29 日吉』などは、神道に関する学際的な研究を進める上での重要な資料となっています。

学問的貢献

景山春樹の研究は、日本の神道と仏教の美術的側面を深く探求するものであり、彼の著作を通じて多くの研究者や学問の発展が促されました。神道美術の多様な側面や仏教考古学の周辺にまで及ぶ彼の探求は、今日もなお日本文化や宗教美術の理解を進める基礎となっています。

結論

景山春樹は、神道・仏教の美術に関する研究を通じて日本の文化と歴史に大きな影響を与えた学者であり、その業績は後世に語り継がれるべき貴重なものであると言えるでしょう。

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