曙 (雷型駆逐艦)

曙（あけぼの）は、1897年にヤーロー社との契約により建造が開始された日本海軍の駆逐艦です。この艦名は「夜明け」を意味し、同名艦には特II型または綾波型の駆逐艦が存在するため、「曙（初代）」や「曙I」として区別されています。

艦歴の概要

曙は1898年に起工され、同年3月には駆逐艇として命名されました。1899年には工事が完成し、佐世保水雷団の一員として艦務に従事することとなります。その後、曙は本国回航を行い、イギリスのポーツマスやスエズ運河を経由して、1900年には日本に帰国しました。

日露戦争への参加

1904年、曙は日露戦争が勃発すると第1艦隊第2駆逐隊に所属し、旅順口攻撃、黄海海戦、日本海海戦などの重要な戦闘に参加しました。戦後、曙の位置付けは変わり、1905年には駆逐艦として独立した艦種となりました。この年、艦籍も軍艦から駆逐艦へと変更され、第四駆逐隊に編入されました。

その後の活動

1912年には、駆逐艦の等級制度が導入され、曙は三等として分類されました。そして、1917年に第八駆逐隊に移動しましたが、その後、掃海の検定を行い、1921年には駆逐艦籍から除籍され特務艇に編入されることとなります。曙の経歴は、このように多岐にわたり、様々な役割を果たしてきました。

最後の運命

曙は1922年には標的船に改造された後、老朽化が進行し、1924年に廃船とされました。その後も曙の一生は多くの変遷を経た結果、1925年に正式に廃船認可が下され、歴史の幕を下ろしました。

曙の艦歴は日本海軍の発展と近代戦争の変化を象徴するものであり、日本の艦艇史において重要な位置を占めています。特に日露戦争への参戦は、その戦歴を際立たせ、海軍の能力向上に寄与しました。今日は曙の艦歴を知ることで、当時の日本海軍の姿をより深く理解できるようになります。

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