更新料

更新料についての詳細

更新料は、期間を定めた継続的契約において、契約期限が満了する際に新たな契約を結ぶために支払われる金額です。この一時金の支払いは、特に日本の特定の地域、例えば南関東や京都において、賃貸借契約の更新時に借主から貸主に対して行われる慣行として存在します。しかし、すべての地域で実施されているわけではなく、大阪や兵庫のような地域では、更新料の支払い自体がほとんど見られないのが実情です。

更新料の請求に関する問題

更新料の請求は主に二つの状況で発生します。一つは、賃貸借契約に明記された更新料支払条項に基づく場合で、もう一つはそのような条項がないにもかかわらず、借主に請求される場合です。これらのいずれのケースにも、特定の問題が含まれています。

更新料の特約が無い場合

更新料に関して特約が存在しないのに貸主が請求することに関しては、借主がその支払いの義務を負う商慣習が本当に存在するのかが問われます。昭和51年の最高裁判例では、賃貸借契約において貸主の請求があったとしても、必ずしも借主が更新料を支払わなければならないとする商慣習が存在するとは認められませんでした。つまり、更新料の支払いについて特約がなければ、貸主は当然に請求することはできないという判断が下されました。

支払条項の有効性

更新料を支払うための条項が、消費者契約法第10条に抵触する可能性が論じられており、全国各地でその有効性を巡る裁判が行われています。裁判所の判断は有効か無効ということで分かれており、例えば大阪高等裁判所では複数のケースで別々の判断を下しています。最終的に、2011年7月には最高裁判所から、賃料に比べて過大でない限り更新料の支払いが有効となるとの判決が示されました。

法定更新の影響

建物賃貸借契約における法定更新制度も更新料に影響を与えます。借地借家法第26条1項によれば、契約が満了する6ヶ月前までに更新しない意向を通知しなければ、従来と同じ条件で自動的に契約が更新されます。この場合に、更新料の支払条項が適用されるかどうかが争点となることもありますが、裁判所によってその見解は異なることがあります。

まとめ

更新料に関する問題は、地域によってその慣行や法律判断が異なるため、借主と貸主双方が理解しておくべき重要な要素です。契約書における条項や、消費者契約法との兼ね合い、また法定更新に関する知識は、賃貸借契約を行う上で極めて重要です。

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