最多盗塁 (日本プロ野球)

最多盗塁（盗塁王）

最多盗塁とは、日本のプロ野球で最も多く盗塁を達成した選手に与えられるタイトルです。このタイトルは一般に「盗塁王」とも呼ばれ、セントラル・リーグとパシフィック・リーグの各リーグごとに授与されます。具体的には、レギュラーシーズンにおいて盗塁数が最も多い選手が選ばれる仕組みです。

NPB（日本プロ野球）のシーズン表彰の中で、唯一走者に関連する賞であり、したがって打席数に関係なく代走だけで受賞することも可能です。この点が、盗塁王のユニークな特徴でもあります。セントラル・リーグにおいては、外人選手がこのタイトルを獲得したことがないという特徴もあります。

また、盗塁王の選考基準は盗塁の数が最も多いことに焦点を当てており、選出選手が規定の打席に到達していない場合でも対象となることがあります。これまでに、1リーグ制の時代に1回、セントラル・リーグにおいて7回、パシフィック・リーグで5回（4選手）が該当した例があります。興味深いことに、盗塁成功率は考慮されないため、成功率が低くても盗塁数が多ければ受賞できるケースが存在します。これにより、盗塁数が最も多いにもかかわらず盗塁死の回数が多い選手が盗塁王に選ばれることがあり、チーム全体への貢献を反映していないとの声もあります。

歴代盗塁王より

1リーグ時代や2リーグ制以降における盗塁王の獲得者についてそっと触れておきましょう。リーグごとの記録や、特定の選手が何度もこの栄誉を受けたかについては興味深い事例があります。記録としても多くの選手が名前を連ねており、プロ野球界の歴史に名を刻んでいます。

特に印象的な記録には、セリーグの最多盗塁の76個を達成した松本匡史選手（1983年）や、パリーグで106個の盗塁を記録した福本豊選手（1972年）があります。逆に、盗塁が最も少なかった例もあって、セ・リーグで24盗塁を記録した選手が過去には2人、パ・リーグでは4選手が該当しています。

その他の興味深い記録

最年少で盗塁王に輝いたのは山口政信選手（21歳2か月）で、1937年春にこのタイトルを手にしました。最年長での受賞者は荻野貴司選手（36歳0か月）で、2021年のシーズンでこの栄誉を得ました。また、和田康士朗選手は24打席という少ない打席数で盗塁王に選ばれた唯一の選手です。

盗塁成功率に関しても記録が複数存在しており、最高成功率の盗塁王には山田哲人選手と中野拓夢選手がそれぞれ選ばれています。彼らは93.8%という高い成功率を記録しています。逆に、1990年に盗塁王となった野村謙二郎選手は58.9%という低い成功率でした。

盗塁王のタイトルには、複数の球団やリーグで受賞した選手もいます。これらの記録は多くのファンにとって非常に興味深いものであり、日本プロ野球の一部を形成する大切な要素となっています。

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