月が昇れば

アルバム『月が昇れば』

『月が昇れば』（つきがのぼれば）は、シンガーソングライターの斉藤和義が2009年に発表した13枚目のスタジオ・アルバムです。リリース日は9月16日で、SPEEDSTAR RECORDSから発売されました。アルバムは、前作『I ♥ ME』から約2年の間隔を置いてのリリースとなり、その間にデビュー15周年を記念したベスト・アルバムやシングルのカップリング集が流通しています。

このアルバムには、シングル「やぁ 無情」（2008年9月17日発売）、 「ドント・ウォーリー・ビー・ハッピー」（2009年5月6日発売）、および「COME ON!」（2009年8月5日発売）が収録されています。ただし、2008年12月3日発売の「おつかれさまの国」は収録されていない点に注意が必要です。

さらに、シングル曲の中には、商業利用された楽曲も多く見られ、「やぁ 無情」は武田薬品工業の「アリナミン」のCMソングとして起用され、「ドント・ウォーリー・ビー・ハッピー」はフジテレビ系列の番組「めざにゅ〜」のテーマソングとなりました。また、「Summer Days」は映画『フィッシュストーリー』のエンディングテーマとしても知られ、この映画の音楽プロデュースにも斉藤が携わっています。

タイトル曲は存在しないものの、「ハローグッバイ」の歌詞の中には「月が昇れば」というフレーズが含まれており、アルバムのテーマを暗示しています。初回生産盤には、歌詞ブックレットとは別に、撮りおろしの写真集が封入されており、特別な紙ケースが付いています。リリース時のプレス版には、特典として斉藤和義のライブツアー情報やシングル「COME ON!」に連動したプレゼント応募要項のフライヤーが同梱されています。

さらに、『月が昇れば』の同日に、過去のライブアルバム4作品や企画アルバム『紅盤』、および『I ♥ ME』が高音質再生が可能なスーパー・ハイ・マテリアルCD仕様で発売され、これらも話題となりました。ライブ盤は単独販売に加え、CD-BOX『LIVE ALBUM SPECIAL BOX』にも収められています。

収録曲一覧

• - COME ON!
• - LOVE & PEACE
• - 映画監督
• - ドント・ウォーリー・ビー・ハッピー
• - 後悔シャッフル
• - やぁ 無情
• - 天国の月
• - Phoenix
• - Bitch!
• - Summer Days
• - ハローグッバイ
• - アンコール

中でも「Phoenix」は、故・忌野清志郎を思い起こさせる楽曲で、元々の仮タイトルはフィリックス・ザ・キャット・ガムから名付けられ、後に不死鳥の意義を持つ「フェニックス」に変更されました。この曲の歌詞はスムーズに書けたとされています。


本アルバムは、音楽界において斉藤和義の独自のスタイルを象徴する一枚であり、彼の表現力や創造性が際立っています。多様な曲調やテーマ性が感じられ、聴く人に心地良い印象を与える内容となっています。

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