月刊少年マガジン+

月刊少年マガジン+

『月刊少年マガジン+』（マガジンプラス）は、講談社が2011年から2014年まで刊行していた少年漫画雑誌です。同社の看板雑誌である『月刊少年マガジン』の増刊として、独自の地位を築きました。

概要

その前身は、1993年に創刊された増刊『マガジンGREAT』に遡ります。『マガジンGREAT』が、2009年に休刊した『月刊マガジンZ』と統合する形で『マガジンイーノ』へと改称されました。しかし、『マガジンイーノ』も2011年6月22日発売の14号をもって休刊。その連載作品の一部を引き継ぐ形で、2011年10月20日に『月刊少年マガジン+』が創刊されました。

『月刊少年マガジン+』では、基本的に『月刊少年マガジン』とは独立した作品が連載されていました。ただし、『GREAT』時代には『パンプキン・シザーズ』が月刊本誌へ移籍したり、逆に『旬〜味彩の匠〜』が月刊本誌から『GREAT』へ移籍するなどの交流もありました。また、『月刊少年マガジン』の作品が『月刊少年マガジン+』に出張掲載されたり、『GREAT』の連載作品が月刊本誌に出張掲載されることもありました。

『マガジンGREAT』掲載作品、および『Z』から継続して『マガジンイーノ』で掲載されていた作品は、主に新書版の〈講談社コミックス月刊マガジン〉レーベルか、B6判の〈KCデラックス〉レーベルから発売されていました。『イーノ』への誌名変更後に掲載された作品は、〈KCデラックス〉レーベルからの発売が中心でした。公式サイトなどでは、これらのレーベル名は大きく扱われず、「マガジンイーノKC」という名称が用いられていました。

2014年2月20日に発売された08号をもって、『月刊少年マガジン+』は休刊しました。休刊に際し、2014年夏から秋にかけて新しい少年漫画雑誌が誕生することが告知されました。連載されていた『redEyes』、『サクラ大戦漫画版第二部』は単行本描き下ろしという形で継続され、『Q.E.D. 証明終了』も継続予定であることが発表されましたが、休刊時点では発表媒体は明らかにされていませんでした。

その後、予告から半年程度遅れて、2015年4月20日に事実上の後継誌となる『少年マガジンR』が創刊されました。『少年マガジンR』は『月刊少年マガジン+』とは異なり、隔月刊として発行されています。

特徴

『月刊少年マガジン+』は、偶数月中旬に隔月で発行されていました（年3回発行）。連載作品は毎号40ページを超える長尺のものが多かった一方、発行ペースが年3回と緩やかだったため、単行本の刊行ペースも比較的ゆっくりでした。編集部は『月刊少年マガジン』と同一であり、問い合わせ先やウェブサイトなども共有されていました。

主な連載作品

Q.E.D. 証明終了（加藤元浩） - 『マガジンイーノ』より継続
サクラ大戦漫画版第二部（作画：政一九、原作：広井王子） - 『月刊マガジンZ』、『マガジンイーノ』より継続
鉄拳チンミ外伝 タンタン編（前川たけし）
redEyes（神堂潤） - 『マガジンイーノ』より継続
ノラガミ（あだちとか）
THE ABSOLUTE（作画：色原みたび、原作：山原義人）
C.M.B.番外編M.A.U.（加藤元浩）
NEAR BOYS（櫻太助、企画監修：八神ひろき）
月マガ大(?)辞典（宮崎かずしげ）
なんと孫六（さだやす圭）
FIRE BALL!（龍幸伸）
レッケン!（吉谷やしよ）
* ちくわ町ノススメ（平野直樹）


『月刊少年マガジン+』は、短命に終わったものの、『月刊少年マガジン』のブランドを活かしつつ、独自の路線を追求した意欲的な雑誌でした。後継誌である『少年マガジンR』へと、そのDNAは受け継がれています。

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