月刊少年ライバル

月刊少年ライバル（げっかんしょうねんライバル）

『月刊少年ライバル』は、かつて講談社が発行していた少年・青年向けの漫画雑誌です。2008年4月4日に創刊し、2014年まで毎月4日に販売されていました。定価は580円で、雑誌のキャッチフレーズは「ライバルがいるから強くなれる」となっています。この雑誌は、特に若い読者に向けて、新しい冒険や友情、成長の物語を描くコンセプトに基づいていました。

創刊の背景

この雑誌の創刊は、2007年の児童雑誌『コミックボンボン』の休刊発表と同時期に発表されましたが、実際には『コミックボンボン』の後継誌ではありませんでした。『月刊少年ライバル』は「新しい時代の王道少年漫画誌」を目指し、タイトルにもある「ライバル」の存在が少年の成長に不可欠であるというメッセージを込めています。そのため、主人公とライバルの間で展開される対決が、まさに少年漫画の根本要素を形成しています。

初代編集長の野内雅宏氏は、この雑誌の創刊時に、主に『週刊少年ジャンプ』との競争を意識していると語っています。創刊号は1000ページを超える厚さを持ち、2号目でも900ページを超える内容となっていました。雑誌の特長は、このような圧倒的なボリューム感とともに、初心者や新人作家の作品を積極的に掲載していた点にもあり、新人作品が連載へと進化したケースも少なくありませんでした。

連載やコーナー

連載されていた漫画は、毎号多彩なラインナップがあり、多くの作品がライバルKCレーベルから単行本化されていました。その一方で、読者参加型のコーナーもあり、「勝ち抜きギャグ5」という企画は特に人気がありました。このコーナーでは、新人の描くギャグ漫画を読者が投票で選び、勝ち抜いた場合には本誌に連載ができるチャンスが与えられます。司会には、本誌のキャラクターも登場し、楽しみを増していました。

休刊と新雑誌の発表

しかし、発行部数は創刊当初の30万部をピークに、2009年には10万部、2013年には3万8000部へと減少してしまいました。そして、2013年12月5日に、2014年7月号での休刊が発表されました。連載作品の一部は、DeNAが運営する漫画雑誌アプリ『マンガボックス』に移籍しました。

休刊後、講談社は新しい少年漫画誌の刊行に向けた研究を行い、WEBサイト『新雑誌研究所』が開設されました。このサイトでは、新たな作品の募集や更新が行われていましたが、最終的には2017年に閉鎖されることとなりました。

編集部とその影響

編集長の野内雅宏氏のもと、多くの才能ある作家が活躍し、『月刊少年ライバル』は漫画文化の一貫として重要な役割を果たしました。新しい創作の場を的確に提供し、多くの素晴らしい作品が誕生したこの雑誌は、若い世代の漫画家たちにとっても大きな影響を与えました。

このように、『月刊少年ライバル』は跡を残しつつも歴史の中に消えていきましたが、その精神は今もなお、新たな媒体を通じて受け継がれているのではないでしょうか。

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