月刊TVガイドビデオコレクション

『月刊TVガイドビデオコレクション』は、東京ニュース通信社が発行していたビデオ情報誌で、1983年1月に月刊化され、1991年2月号で定期刊行を終了しました。テレビ情報誌『週刊TVガイド』のビデオ版という位置づけで創刊され、当時のビデオ雑誌乱立の先駆けとなりました。

創刊の背景と特徴

本誌が刊行された背景には、日本におけるレンタルビデオという新しい業態の誕生がありました。ソフト情報を重視した誌面構成が特徴で、初期には輸入ビデオの情報、中期にはレンタルビデオの情報、後期には海外エンターテイメント全般の情報が充実していました。創刊当初は、記事から広告に至るまで、他では得られない情報が多く、非常にユニークな存在でした。また、サブカルチャー情報も豊富に掲載されており、東京ニュース通信社発行の雑誌特有のサブカルチャーへの傾倒は、本誌が最初であると言われています。

豊富なコラムと連載

コラムの数が非常に多かったのも特徴で、最盛期には10本以上ものコラムが掲載されていました。芦屋小雁や小倉智昭など、著名なコレクターが連載を担当し、ビデオ愛好家やサブカルチャーファンにとって貴重な情報源となっていました。

総合エンタメ雑誌への転換と終焉

1980年代末になると、ビデオ情報を扱う雑誌が飽和状態となり、本誌の売り上げも低迷しました。ビデオ情報以外にも積極的に取り扱い、総合エンタメ雑誌への路線転換を図りましたが、売り上げは回復せず、1991年2月号で廃刊となりました。

『月刊TVガイドビデオコレクション』は、短い期間ながらも、日本のビデオ文化の黎明期を彩り、独自の存在感を放った雑誌として、その名を刻んでいます。

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