有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律

有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律（投資顧問業法）について

有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律（以下、投資顧問業法）は、昭和61年5月27日に法律第74号として制定された日本の法律です。この法律は、有価証券に関する投資顧問業を営む事業者を対象に、登録制度を設け、その業務に対して必要な規制を行うことで、投資家の保護を図ることを目的としていました。

法律の目的

投資顧問業法は、投資顧問業の健全な運営を確保し、投資家が安心して投資を行える環境を整備することを主眼としていました。具体的には、投資顧問業者に対する登録制度を設け、その業務内容や運営方法について規制を行うことで、不適切な投資勧誘や情報提供による投資家の不利益を防止することを目的としていました。

法律の構成

投資顧問業法は、以下の章で構成されていました。

第一章 総則: 法律の目的や用語の定義など、基本的な事項について規定しています。
第二章 登録: 投資顧問業を営むために必要な登録手続きや、登録要件について規定しています。
第三章 業務: 投資顧問業者の業務範囲や、業務遂行上の義務、禁止行為などについて規定しています。
第四章 投資一任契約に係る業務: 投資一任契約に関する契約内容や、業者の義務などについて規定しています。
第五章 監督: 行政庁による監督権限や、業務改善命令、登録取消しなどの処分について規定しています。
第六章 証券投資顧問業協会: 投資顧問業者の業界団体である証券投資顧問業協会について、その組織や活動について規定しています。
第七章 雑則: その他の規定として、手数料や帳簿の作成などについて規定しています。
第八章 罰則: 法律違反に対する罰則について規定しています。
附則: 法律の施行に関する事項や、経過措置について規定しています。

法律の廃止と金融商品取引法への統合

投資顧問業法は、証券取引法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律（平成18年6月14日法律第66号）の施行により、金融商品取引法に統合される形で、2007年9月30日に廃止されました。この改正により、投資顧問業に関する規制は、金融商品取引法の中で包括的に規定されることとなりました。

関連事項

投資顧問会社: 投資顧問業法に基づき登録された投資顧問業を営む会社。
* 投資一任会社: 顧客から投資判断を一任され、資産の運用を行う会社。投資顧問業法の下で認可を受けた会社の一覧が存在します。


投資顧問業法は、投資家の保護を目的とした重要な法律でしたが、金融商品取引法の制定により、その役割を終え、より包括的な金融規制の枠組みに組み込まれることとなりました。

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