有明工業高等専門学校

有明工業高等専門学校

有明工業高等専門学校（National Institute of Technology, Ariake College）は、1963年に福岡県大牟田市に設立された国立高等専門学校です。この学校名は、所在地の大牟田市が面する有明海に由来しています。そのため、校章には有明の文字が用いられています。全国の国立高専の中でも、特異な名称を持つ学校です。

校史と沿革

有明高専は1963年4月1日に機械工学科、電気工学科、工業化学科の3学科でスタートしました。1966年には現校舎に移転し、続けて1968年には建築学科が設置されました。1989年には電子情報工学科が追加され、1994年には工業化学科が物質工学科へと改編されました。さらに、2001年には生産情報システム工学専攻、応用物質工学専攻、建築学専攻の3つの専攻科が設置されました。2004年には独立行政法人として運営が始まり、2005年には国際交流協定が中国の遼寧石油化工大学と結ばれるなど、国際的な視野も持つ学校となっています。2016年には5つの学科を統合し、創造工学科の設置が行われました。

学科と専門性

本科では、創造工学科として多様なコースを提供しており、特に環境・エネルギー工学系や人間・福祉工学系、建築学に焦点を当てたカリキュラムが用意されています。学生は1年次と2年次を通じて基礎科目を学び、2年次後期からは専門的な授業が始まります。このような段階的教育により、専門的なスキルを身に着けることができます。

学校生活と行事

有明工業高等専門学校では、学校行事として隔年で「高専祭」や「体育祭」が開催されています。高専祭は各クラスや部活による出し物や出店、バンド演奏が行われ、学生の創造性を発揮する場となっています。また体育祭では、各学科間で競技が行われ、クラスのカラーも設定されています。加えて、球技大会が年に2回開催されるなど、学生にとって多彩なイベントが用意されています。

学内施設

学校の施設は充実しており、一般教育棟や各学科専用の建物、図書館、体育館が整備されています。図書館には約5万冊の書籍があり、閲覧室やインターネットコーナーも完備されています。学生寮は熊本県荒尾市にあり、文化交流や規律正しい生活を送るための育成環境が整っています。

立地とアクセス

学校は大牟田駅から約20分の距離にあり、周辺環境は自然豊かです。多くの学生が福岡県や熊本県、さらには佐賀県や長崎県から通学しています。交通アクセスが良く、通いやすい立地も魅力です。

卒業生と社会貢献

有明工業高等専門学校の卒業生には、電気工学科出身の荒尾市長や、宇宙航空研究開発機構の元所長など、多彩な分野で活躍する人々がいます。これにより学校は地域社会にも貢献し、多くの学生に育成の場を提供しています。

このように、有明工業高等専門学校は多様な学びを提供し、学生の成長を支える教育環境が整っています。入学から卒業までの道のりで、専門的な知識と技術を身に着けることができる魅力的な学校です。

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