有田潤

有田潤

有田潤（ありた じゅん、1922年1月24日 - 2011年4月11日）は、日本の哲学・語学研究者として知られています。古典語（ラテン語・ギリシア語）とドイツ語学、哲学研究に情熱を注ぎ、後進の育成に尽力しました。

生涯

1922年、東京に生まれた有田潤は、早稲田大学文学部哲学科で哲学を学び、1946年に卒業しました。その後、アテネ・フランセでも学び語学の素養を深めます。母校である早稲田大学商学部において、助教授、教授としてドイツ語を担当し、1992年に定年退職。名誉教授の称号を受けました。

研究と業績

有田潤の研究領域は、ギリシア・ラテン哲学、ドイツ語学、対照文法、そしてショーペンハウアー研究と多岐にわたります。これらの分野において、数多くの著書と翻訳を発表し、日本の学術界に大きく貢献しました。

著書

有田潤は、語学の入門書から専門的な研究書まで、幅広い層に向けた著作を著しました。

『ラテン語基礎1500』
『初級ラテン語入門』
『理工科大学生のドイツ語入門　物理編』
『哲学はいかにして生まれたか』
『わかるドイツ語入門12講』
『ラテン文法表 インデックス式』
『文法復習　やさしい独文解釈』
『ドイツ語学講座』全6巻
『入門ドイツ語冠詞の用法』
『ドイツ語基本単語と公式』
『ドイツ語学講座 4』

翻訳

アンドレ・クレッソン、ジャン・ブラン、ポール・クロッシェなど、著名な哲学者の著作を翻訳し、日本の読者に紹介しました。特に、文庫クセジュ・シリーズの翻訳を数多く手掛け、哲学研究の裾野を広げる役割を果たしました。

アンドレ・クレッソン『古代哲学』
ジャン・ブラン『ストア哲学』
ジャン・ブラン『エピクロス哲学』
ポール・クロッシェ『ギリシヤ古典文化入門』
ジャン・ブラン『ソクラテス』
ジャン・ブラン『アリストテレス』
ジャン・ポール・デュモン『ギリシャ哲学』
『やさしいラテン語読本 全訳・註解』(共編)
シャンドン『ホメロス物語』
ジャン・コラール『ラテン文法』
エミール・ジュネ『ギリシァ神話物語』
シャルル・ギロー『ギリシア文法』
『ショーペンハウアー全集 7(意志と表象としての世界 続編 3)』(共訳)
『ショーペンハウアー全集 10(哲学小品集 1)』
ジャクリーヌ・ド・ロミーイ『ホメロス』

参考文献

* (参考文献のリストは省略)

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