有馬純

有馬純のプロフィール

有馬純（ありま じゅん）は1959年に神奈川県で生まれ、現在は東京大学公共政策大学院の特任教授を務める日本の著名な研究者です。彼には国際環境経済研究所の主席研究員や独立行政法人経済産業研究所のコンサルティングフェロー、一般財団法人アジア太平洋研究所の上席研究員としての肩書きもあります。

学歴と初期のキャリア

1982年に東京大学経済学部を卒業後、通商産業省（現・経済産業省）に入省しました。初めての海外勤務は1989年で、ケニアの日本国大使館で一等書記官として経済援助に関わる業務に従事しました。

その後、1992年には資源エネルギー庁の国際資源課に配属され、1996年にはOECD日本政府代表部で参事官として活躍しました。1999年からは再び資源エネルギー庁で省エネルギーや新エネルギー政策に関与し、国連気候変動枠組条約の交渉にも積極的に参加しました。特に、京都メカニズムの制度設計に関する交渉は彼のキャリアにおいて重要な出来事です。

国際的な活動

2002年には国際エネルギー機関（IEA）の国別審査課長としてフランスに赴任し、加盟国のエネルギー政策の分析や審査を行いました。続いて、2006年に資源エネルギー庁の国際課長、2007年に参事官として国際的な会議の策定などに従事しました。特に、洞爺湖サミットプロセスに向けた青森エネルギー大臣会合の企画・立案に関わり、参加国との調整を行いました。

2008年には環境問題担当の大臣官房審議官となり、2011年まで国連気候変動枠組条約の首席交渉官の一人として地球温暖化に関する国際交渉に従事しました。2011年には日本貿易振興機構（JETRO）のロンドン事務所長としての任務に就き、対日投資や経済産業省での調査を担当しました。

教育界への移行と現在の活動

2015年には東京大学公共政策大学院の教授に就任し、2020年より特任教授としての役割を果たしています。彼の研究分野は主に日本のエネルギー政策や国際的な環境問題に特化しています。

著書

有馬純は多くの著書を執筆しており、その中には『地球温暖化交渉の真実 - 国益をかけた経済戦争』（2015年）、『精神論抜きの地球温暖化対策 - パリ協定とその後』（2016年）、および『トランプ・リスク - 米国第一主義と地球温暖化』（2017年）などがあります。また、SDGsに関する共著も多数執筆しており、最新の環境政策についての見解を広めています。

まとめ

有馬純は、日本における国際的な環境経済政策の専門家として、その豊富な経験と知識を活かして多方面で活躍しています。彼の研究や著作は、気候変動やエネルギー政策に対する深い理解を提供し、これからの持続可能な社会の構築に寄与する重要な情報源となっています。

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