服部匡志

服部匡志

服部匡志（はっとり ただし、1964年 - ）は、日本の眼科医です。大阪府に生まれ、父親を胃がんで亡くしたことがきっかけで医師を志しました。父親の入院中に医師から心無い言葉を受けた経験から、患者の心の痛みに寄り添える医師になりたいと決意。大阪府立四條畷高等学校を卒業後、4年間の浪人生活を経て京都府立医科大学医学部に入学しました。現在はフリーの眼科医として活動しています。トレードマークのヒゲから「ベトナムの赤ひげ先生」とも呼ばれています。

ベトナムでの活動

2002年、京都で出会ったベトナム人医師との交流がきっかけとなり、服部医師は日本とベトナムを行き来する生活を始めます。ハノイ国立眼科病院を拠点に、高度な治療技術を駆使して多くのベトナム人の視力回復に貢献。その腕前は「神の手を持つ男」と称えられ、ベトナム国営放送で特集が組まれるほどです。

特筆すべきは、ベトナムでの活動に対する報酬を一切受け取っていない点です。ベトナムでの旅費、滞在費、治療費などは、日本各地でアルバイトをして得た収入で賄っています。そのため、年収は400～500万円程度ですが、本人は全く意に介していません。

当初は、服部医師の無償の活動を訝しむ声もありましたが、その献身的な姿勢が徐々に周囲の理解と協力を得られるようになります。アジア失明予防の会の活動をサポートするほか、2005年には当時の町村外務大臣から感謝状を贈呈されました。その後も、宮沢賢治イーハトーブ賞（2006年）、ベトナム保健省人民保健勲章（2007年）、アカデミア賞（2008年）、中曽根康弘賞奨励賞（2008年）、内閣府「世界で活躍し『日本』を発信する日本人」（2012年）、読売国際協力賞（2013年度）、ベトナム政府友好勲章（2014年）、ヘルシー・ソサエティ賞（2015年）、マグサイサイ賞（2022年）など、数々の賞を受賞しています。

2016年には、日本政府発行の広報誌“We Are Tomodachi”vol.17でその活動が紹介されています。

著書

「はっちゃんベトナムに行く 自分さがしの旅」（2007年、アーティストハウスパブリッシャーズ）
「人間は、人を助けるようにできている」（2011年、あさ出版）
「老ける老けないは目で決まる!」（2013年、すばる舎）
「「視力」が劇的によくなる特効セルフケア」（2015年、マキノ出版）

出演

情熱大陸（毎日放送）
奇跡体験!アンビリバボー（フジテレビ）
地球アゴラ（NHK）
未来世紀ジパング〜世界を救う日本の赤ひげ（テレビ東京系列、2014年5月16日放送）
カンブリア宮殿「一人でも多くの人に光を！日本とベトナムを救う さすらいの眼科医」（テレビ東京、2016年5月19日）

ドラマ

土曜ドラマスペシャル ベトナムのひかり〜ボクが無償医療を始めた理由〜（NHK総合テレビジョン、2019年1月12日） - 主演：濱田岳

関連項目

赤ひげ先生

外部リンク

アジア失明予防の会

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