服部拓也

服部拓也

服部拓也（はっとり たくや）氏は、1944年6月17日生まれの日本の技術者、実業家です。大阪府出身で、東京大学工学部を卒業後、同大学院工学系研究科修士課程を修了しました。

東京電力でのキャリア

1970年4月、服部氏は東京電力株式会社に入社し、原子力部門でそのキャリアをスタートさせました。以降、一貫して原子力部門の中枢を歩み、以下の役職を歴任しました。

1986年7月：原子力発電部原子力技術課長
1991年2月：柏崎刈羽原子力建設所次長
1993年7月：原子力発電部副部長
1995年7月：原子力業務部副部長（原子力企画担当）
1996年6月：原子力計画部長
2000年6月：取締役福島第一原子力発電所長兼原子力本部福島第一原子力調査所長
2002年6月：取締役原子力本部副本部長
2003年6月：常務取締役原子力本部副本部長
2004年1月：常務取締役原子力本部副本部長兼原子力技術部長兼技術開発本部副本部長
2004年6月：常務取締役技術開発本部長
* 2005年6月：取締役副社長

2006年6月に東京電力取締役を辞任するまで、服部氏は原子力部門の要職を歴任し、東京電力の原子力事業を牽引しました。

日本原子力産業協会と原子力国際協力センター

東京電力退任後、服部氏は原子力業界における活動をさらに広げ、2006年6月に一般社団法人日本原子力産業協会の副会長に就任しました。その後、2007年9月には同協会の理事長に就任し、現在もその職を務めています。また、2009年3月からは一般財団法人原子力国際協力センターの理事長も兼任しています。

エネルギー政策への貢献

服部氏は、原子力を中心とした日本のエネルギー政策の充実を強く主張しており、競争力のある原子力メーカーの育成を通じた海外戦略の展開を提唱しています。その専門知識と豊富な経験から、日本のエネルギー政策に多大な貢献をしています。

福島第一原子力発電所事故に関する発言

2011年8月24日、衆議院外務委員会に参考人として出席した際、福島第一原子力発電所事故について、「地震、津波ということがあっても、原子力の場合、想定外ということは事故の性格から言って許されない」と述べ、原子力発電における安全対策の重要性を強調しました。また、「大いに反省している」「福島での勤務が長かった者として、福島の地元のみなさまに大変申し訳ない気持ちでいっぱい」と、地元住民への謝罪の言葉も述べました。

その他の活動

2010年には、公益社団法人日本工学教育協会の会長を務めるなど、多岐にわたる分野で活躍しています。2012年3月まで、東京電力顧問（有給）を務めました。

服部拓也氏は、技術者、実業家として、日本の原子力エネルギー政策に深く関わり、その発展に大きく貢献している人物です。

論文・著作

CiNiiで検索可能な論文・記事があります。

脚注

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