服部洋平

服部洋平氏：兵庫県知事職務代理者への就任と経歴

服部洋平氏は、1963年生まれの土木技術者で、兵庫県庁に長年勤務し、2022年4月に副知事に就任しました。神戸市出身の服部氏は、大阪大学工学部環境工学科卒業後、1986年に兵庫県庁に入庁。以来、一貫して土木技術畑を歩んできました。

阪神・淡路大震災や台風23号など、数々の災害対応に携わった経験を持つ服部氏は、県土整備部において様々な要職を歴任しました。県土企画局技術企画課の副課長や課長、土木局道路街路課、総合治水課長などを経て、2018年には県土整備部土木局長に就任。その後、県土企画局長兼危機管理員を歴任し、2020年には関西高速鉄道の取締役も務めました。財政や人事といった管理部門の経験は少ないものの、土木技術者としての豊富な経験と実績を積み重ねてきました。

2022年4月、前任者の辞任に伴い、副知事に就任したことは、県庁において異例の抜擢でした。生え抜きの技術職員が副知事となるのは1976年以来のことだったからです。就任に際し、服部氏は大阪湾ベイエリアの活性化、基幹道路ネットワークの整備、そして姫路港におけるカーボンニュートラルポート整備などを重点施策として掲げました。

しかし、2024年に入ると、県政は大きな波乱に見舞われます。3月、西播磨県民局長による知事に対するパワハラ告発など、7項目にわたる内部告発が発生しました。服部氏自身は告発の対象ではありませんでしたが、この告発は県庁内部に大きな衝撃を与え、副知事や総務部長といった幹部職員の辞任や病欠という事態へと発展しました。

7月末には副知事の1人が辞任し、服部氏は副知事を一人務めることになります。8月には総務部長が病欠で県議会特別委員会を欠席し、服部氏がその対応に追われる事態となりました。その後、複数の政党から知事への辞職要求が相次ぎ、9月19日には県議会において知事に対する不信任決議案が全会一致で可決されました。

これを受けて知事が辞職したことにより、9月30日午前0時をもって服部氏は知事職務代理者に就任することとなりました。 長年の土木技術者としての経験と、近年における県政の混乱への対応を通じて培われた手腕が、今後の県政運営においてどのように発揮されるのか、注目が集まっています。服部氏の知事職務代理者としての役割は、県政の安定と将来への展望を示す上で極めて重要なものとなるでしょう。今後の動向が注目されます。

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