望月諒

望月 諒

日本の元ラグビーユニオン選手。主たるポジションは、バックスラインの要であるウィング（WTB）とフルバック（FB）を務めた。1988年5月6日に静岡県静岡市で生まれ、そのキャリアを通じてスピードとフィールド感覚を活かしたプレーを見せた。愛称は「モッチー」。

経歴

望月諒は、地元静岡県の東海大学付属静岡翔洋高等学校でラグビーの才能を磨き、2007年に同校を卒業。その後、ラグビー強豪校として知られる東海大学へと進学した。大学時代は、後に日本代表の中心選手となるリーチ マイケルや、フロントローとして活躍する三上 正貴、木津 武士といった才能豊かな選手たちと同期として汗を流し、切磋琢磨する日々を送った。この大学での経験は、彼のラグビー人生において重要な礎となった。

2011年に東海大学を卒業した望月は、社会人ラグビーチームであるヤクルトレビンズに加入した。トップイーストリーグディビジョン2に所属していた同チームで、彼はすぐに頭角を現す。記念すべき公式戦初出場は、チーム加入と同年の2011年9月25日に行われた、清水建設ブルーシャークスとのリーグ開幕戦であった。この試合で望月は先発メンバーとしてピッチに立ち、シニアレベルでの第一歩を踏み出した。

ヤクルトレビンズでの経験を経て、望月は2014年に国内トップリーグに所属するクボタスピアーズへと移籍した。より高いレベルでのプレー環境に身を置き、自身のスキルとフィジカルをさらに向上させた。クボタスピアーズではウィングやフルバックとして、チームの攻撃に貢献した。スピードと俊敏性を兼ね備えた彼のランニングは、相手ディフェンスにとって常に脅威となった。

彼はまた、国際舞台での経験も有している。ラグビーセブンズ、いわゆる7人制ラグビーの日本選抜メンバーに選出された経験は、彼の適応力の高さと、狭いスペースでの決定力、そして高いフィットネスレベルを証明している。7人制ラグビーは、15人制とは異なる戦術やスキルが求められるが、望月はその両方で通用する能力を持っていた。

クボタスピアーズで数シーズンにわたりプレーした後、望月諒は2019年に同チームを退団し、プロフェッショナルとしてのキャリアに一つの区切りをつけた。彼のキャリアは、学生時代に築いた確かな基盤の上に、社会人チームでの実践と経験が積み重ねられた軌跡と言える。静岡県出身のプレイヤーとして、東海大学、ヤクルトレビンズ、そしてクボタスピアーズと、各ステージで自身の能力を発揮し、日本のラグビー界に足跡を残した選手である。

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