朝日学生新聞社児童文学賞

朝日学生新聞社児童文学賞について

朝日学生新聞社児童文学賞は、朝日小学生新聞と朝日中高生新聞を発行する朝日学生新聞社が主催する文学賞です。この賞は、児童文学の世界において特に優れた作品を表彰し、文学の魅力を伝えることを目的としています。最初の開催は2010年で、2020年まで毎年行われていましたが、2020年の第11回をもって休止となりました。

対象と選考

この賞は主に小学校高学年向けの児童文学小説を対象としており、選考委員には小学生や小学校教師が含まれています。彼らは読書指導の専門家として、多様な視点から応募作品を評価します。応募資格については年齢や国籍に制限がなく、プロ・アマを問わず、誰でも応募可能です。特に、小学生自身が大人の部門に応募することも認められており、多くの応募を促すオープンな運営が特徴的です。

賞と出版

受賞者には、賞状とともに副賞として50万円が贈られます。受賞作品は、朝日小学生新聞で連載され、その後書籍としても出版されるため、作品が世に出る良い機会となります。また、この公募では珍しく、受賞作の著作権が作者本人に帰属することが明記されており、著作者の権利を尊重する姿勢が示されています。書籍化された場合の印税についても事前に告知されており、作者にとって明確な取り決めがなされています。

過去の受賞作品

過去に受賞した作品には、以下のようなものがあります：

• - 第1回（2010年）：『ゴエさん』結城乃香
• - 第2回（2011年）：『いつでもだれかの味方です～大江ノ木小応援部』田中直子
• - 第3回（2012年）：『僕たちのブルーラリー』衛藤圭
• - 第4回（2013年）：『星空点呼～折りたたみ傘を探して～』嘉成晴香
• - 第5回（2014年）：『言葉屋』久米絵美里
• - 第6回（2015年）：『ガラスのベーゴマ』槿なほ
• - 第7回（2016年）：『ゆくぞ、やるぞ、てつじだぞ！』ゆき
• - 第8回（2017年）：『グランパと僕らの宝探し～ドゥリンビルの仲間たち～』大矢純子
• - 第9回（2018年）：『おばあちゃん、わたしを忘れてもいいよ』緒川さよ
• - 第10回（2019年）：『朝顔のハガキ』山下みゆき
• - 第11回（2020年）：『莉緒と古い鏡の魔法』香坂理

受賞作の他にも、選考に残った候補作の中には後に書籍化されたものも数多く存在します。しかし、受賞作のように連載や書籍化が保証されているわけではない点には注意が必要です。

小学生部門「朝日小学生新聞賞」

本賞とは別に「朝日小学生新聞賞」として、小学生部門も設けられており、こちらは応募資格が小学生に限定されています。この部門では、作品の文字数が少し少なく設定されています。受賞者には5万円の副賞が贈られ、作品は朝日小学生新聞に掲載される機会が与えられます。こちらの部門でも数多くの素晴らしい作品が生まれています。

まとめ

朝日学生新聞社児童文学賞は、優れた児童文学作品を表彰することで、未来の作家を育成し、子どもたちに本の楽しさを伝える大切な役割を果たしています。これからも多くの素晴らしい作品がこの賞を通じて世に出ることを期待しています。

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