朝日山部屋

朝日山部屋の概要

朝日山部屋（あさひやまべや）は、日本相撲協会に属し、伊勢ヶ濱一門の相撲部屋です。2016年6月の再興当初は、一時的に二所ノ関一門に属しましたが、後に伊勢ヶ濱一門へ移籍しました。長い歴史を刻んできた相撲部屋であり、これまで西の名門相撲部屋である大坂相撲の伝統を受け継いできました。

歴史の歩み

朝日山部屋は、11代朝日山を名乗る岩ヶ谷岩松によって1896年に再興されました。彼は多くの力士を輩出し、特に大関・相生枩五郎や関脇・綾瀬川山左衛門といった著名な力士が登場しました。1916年に11代が急逝し、その遺志を受け継いだ大錦が12代朝日山を襲名しました。

12代は現役復帰後、弟弟子の二タ瀬川が13代として部屋を継承しました。この時期には多くの有名な力士が入門し、部屋は成長を続けました。1943年、13代が他界した後は、直弟子の二瀬川が14代として部屋を運営しましたが、戦後の混乱期に大空襲で辛酸を舐めることになります。

その後、14代は部屋経営に専念し、力士を育て上げました。1959年にその意思を受け継いだ15代は、同様に部屋を盛り上げましたが、同じ史実の繰り返しが続きます。1963年、15代が急逝すると、さらに部屋が変動の波にさらされました。

1963年、分家独立した5代大鳴戸が16代朝日山を襲名し、部屋を再興しました。16代は異国の力士を迎え入れるなど新しい試みを行い、多様性に富んだ部屋を築きましたが、1975年に急逝。以後、部屋の存続が危ぶまれる時期が続きます。

1997年、17代の急逝によって再び後継者問題が浮上し、18代朝日山が新たに部屋を継承しました。彼は新たに若手力士の育成を進め、その中から関取も誕生しましたが、部屋の存続が難しくなり、2015年に部屋は閉鎖されることになります。

現代の朝日山部屋

18代の定年退職後、2016年に元関脇・琴錦が名跡を継承し、19代朝日山として新たに部屋を創設しました。彼は初心者を受け入れ、初歩的な指導を行っています。部屋の力士は一般的に相撲の強豪校出身ではなく、出世には時間がかかる傾向がありますが、19代は自身の夢を抱いて力士の育成に尽力しています。彼は「ゆっくりでもいいから、私の手で素晴らしい力士を育てたい」と展望を語っています。

現在、朝日山部屋には力士が7人在籍しており、彼らの成長を見守りながら、今後の発展を目指しています。部屋の所在地は千葉県鎌ケ谷市にあり、交通の便も良好です。

所在地

千葉県鎌ケ谷市くぬぎ山2-1-5
新京成電鉄新京成線くぬぎ山駅から徒歩5分の便利な場所に位置しています。かつての朝日山部屋は東京都江東区にありましたが、現在は新しい道を歩んでいます。相撲界の歴史に名を刻む朝日山部屋が、未来にどのような力士を育成していくのか、多くの人々が注目しています。

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