朝日杯将棋オープン戦

朝日杯将棋オープン戦

朝日杯将棋オープン戦は、朝日新聞社と日本将棋連盟が主催する将棋の棋戦です。この大会は、2006年度で終了した朝日オープン将棋選手権を継承し、2007年に新たに創設されました。初回大会以降、毎年行われており、その魅力は棋士だけでなく、アマチュアや女流棋士も含めた幅広い参加者によって国民的に支持されています。優勝者には750万円の賞金が贈呈されるという、大きな関心を集める大会です。

競技方式

朝日杯将棋オープン戦は、一次予選、二次予選、そして本戦という三段階のトーナメント方式で行われます。全棋士が参加できる大会であり、アマチュア選手10名、特に朝日アマ名人戦のベスト8や学生名人が特別に招待されています。また、女性棋士からは3名が主催者の推薦により参加します。

各対局者には40分の持ち時間が与えられ、持ち時間が尽きた場合には1手1分未満で指し続けることになります。この持ち時間は、テレビ棋戦と異なり、対局者のプレッシャーを増し、戦略を練る時間を制限します。

シード順位と選定基準

本戦では、8名のシード棋士と二次予選から勝ち残った16名がトーナメントを争います。シード順位は、前回の大会成績やタイトル保持者、全棋士参加棋戦の勝者などに基づいて決定されます。具体的には、前回ベスト4や昨年度の本戦出場者にも特典が与えられるため、優勝候補が多く揃うことが特徴的です。

一次予選と二次予選

一次予選は16のブロックに分けて実施され、各ブロックからの勝ち上がり者が二次予選に進出します。アマチュア選手や女流棋士は指定ブロックからの出場となり、彼らの対局は同日に公開対局で行われます。これにより、多くの人々が一斉に将棋を楽しむ機会を得ています。

二次予選では、一次予選の勝ち抜き者16名と、シード者16名がトーナメント形式で本戦出場者を決定します。ここまで進んだ選手は、いよいよ本戦で覇権を目指します。

本戦の特徴

本戦では、シード者と二次予選勝ち抜き者の計16名がトーナメントを展開し、優勝を争います。準決勝と決勝は、例年東京・有楽町の朝日ホールで行われますが、特定の年には名古屋市での開催が行われることもあります。また、準決勝と決勝の模様はテレビやインターネットでの生中継が行われるため、全国のファンにとっては見逃せないイベントとなっているのです。

昨今の新型コロナウイルスの影響により開催形式が変化し、オンラインや非公開での対応が求められることもありましたが、参加者・観覧者がより安全に楽しめる工夫がなされています。

将来の展望

2021年からは、本戦トーナメントベスト4に進出した女流棋士やアマチュア選手に、棋士編入試験の受験資格が与えられるようになり、将棋の新たな才能発掘の場ともなっています。

このように、朝日杯将棋オープン戦はその伝統と特色から、日本将棋界の発展に寄与し、時代と共に進化し続けています。優れた棋士たちが集まるこの大会は、将棋ファンにとって見逃せないイベントです。

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