朝鮮労働党委員長

朝鮮労働党委員長について

朝鮮労働党委員長は、朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）の支配政党である朝鮮労働党の最高指導者の役職です。この役職は、2016年5月6日に開催された朝鮮労働党第7次大会で、それまでの第一書記に代わって新設されました。

概要

2016年5月6日、平壌で開催された朝鮮労働党第7次大会において、党規約が改正され、「党を指導する最高指導者の職名を朝鮮労働党委員長とし、第一書記の役割を継承する」ことが決定しました。これにより、金正恩は新たな党の最高指導者として位置づけられることになりました。しかし、この役職は2021年1月10日に廃止され、総書記職が復活しています。

歴史

1966年以前、朝鮮労働党の最高指導者は中央委員会委員長と規定されており、金日成がその職に就いていました。その後、職責が改組され、中央委員会総書記が新たに設置され、金日成から金正日へと最高指導者の権力が移譲されました。金正日の死後、金正恩へと最高指導者の権力が移行し、正恩は一旦第一書記に就任しました。

2016年5月、朝鮮労働党第7次大会で党規約が改正され、党機構が再編されました。この時、党第一書記の職責は廃止され、新たに党の最高指導者として委員長が設置されました。同年5月9日、正恩は同党委員長に就任しました。

ただし、「委員長」という名称ではあるものの、金日成が就いていた「中央委員会委員長」とは異なり、また、正恩が就任している「中央軍事委員会委員長」や国家の最高職責である「国務委員長」とも区別される点に注意が必要です。これは、権力構造の複雑さを示唆しています。

歴代最高指導者

金日成: 中央委員会委員長（1966年まで）
金日成: 中央委員会総書記（1966年以降）
金正日: 中央委員会総書記
金正恩: 第一書記
金正恩: 委員長

関連事項

朝鮮民主主義人民共和国関係記事の一覧
朝鮮民主主義人民共和国の政治
朝鮮労働党中央委員会総書記
朝鮮民主主義人民共和国国務委員会
朝鮮労働党中央委員会
朝鮮労働党中央軍事委員会
朝鮮労働党中央委員会政治局常務委員会
* 朝鮮労働党

この情報は、朝鮮労働党委員長の役職に関する歴史的背景や、関連する役職、変遷について理解する上で役立つでしょう。北朝鮮の政治体制を理解するためには、これらの役職の関係性を把握することが不可欠です。

もう一度検索