朝鮮建国準備委員会

朝鮮建国準備委員会の概要

朝鮮建国準備委員会、略称「建準」は、1945年8月から9月にかけて連合軍の軍政期間中に設立されました。主に呂運亨を中心に結成され、朝鮮総督府からの行政権の引き継ぎを目的としていました。本部はソウルの桂洞に位置し、様々な政治的立場の人物が参与しました。

設立背景

1945年8月15日、呂運亨は前年に結成した「建国同盟」を基盤として、建国準備委員会を展開しました。委員長には呂運亨が就任し、副委員長には安在鴻、組織部長には鄭栢、総務部長には崔謹愚、財務部長には李奎甲、宣伝部長には趙東祜、武警部長には權泰錫がそれぞれの役職に選ばれるなど、組織が整えられました。「朝鮮建国準備委員会」という名前は安在鴻によって提案されました。

呂運亨の弟、呂運弘によると、この時期の構成メンバーは、共産党員を含む極左と、穏健な社会主義者、さらには支持者の右翼など、様々なグループに分かれていたとされています。

会議と樹立宣言

1945年9月4日、建準は全体会議を開催し、副委員長に弁護士の許憲を選出するなど、執行委員の改編が行われました。そして9月6日、約1000名が参加した京畿女子高講堂での会合において、安在鴻ら民族派が脱退し、代わりに共産主義者や社会主義者が主導権を握りました。この結果、「朝鮮人民共和国」の樹立が宣言され、建準はその政府機構である人民委員会として機能することとなりました。

組織の解消

建国準備委員会は、最終的には1945年10月7日の人民共和国執行委員会の設置によって、発展的に解消されました。この間、建準は朝鮮の独立と新たな政権樹立に向けて活動を続けました。

綱領の目標

建国準備委員会の綱領には、以下の3つの目標が掲げられていました。

1. 完全な独立国家の建設を目指すこと。
2. 全民族の政治的および社会的な基本要求を実現できる民主的な政権の創設。
3. 一時的な過渡期において、自主的に国内秩序を維持し大衆生活の確保を図ること。

参考文献と関連項目

今後の研究のために、吉倫亨の「1945年、26日間の独立」の訳である吉永憲史の作品や、関連事項として呂運亨や金斗漢、朝鮮人民共和国などの情報も参照すると良いでしょう。連合軍の軍政期や、左右合作運動についても検討が進められています。これらの記録を通じて、史実の把握と理解が深まることを期待します。

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