朝鮮総督府内務局

朝鮮総督府内務局について

朝鮮総督府内務局は、日本統治時代の朝鮮における行政の中枢を担った組織の一つです。本稿では、内務局の前身である内務部、後身の司政局についても触れながら、その歴史、機構、役割について詳しく解説します。

沿革

1910年10月1日、韓国併合に伴い朝鮮総督府が設置されると同時に、内務部が発足しました。当初、内務部には庶務課に加え、地方行政を管轄する地方局と教育行政を管轄する学務局の二つの局が置かれました。

1915年3月31日には、行政の効率化を図るため、地方局が廃止され地方課へと改編されました。これにより、地方行政に関する業務はより集約化されました。

1919年8月20日、朝鮮総督府官制の改正により、内務部は内務局へと改められました。この改正では、学務局が内務局から独立し、総督直属の局となったことも大きな変化です。教育行政の重要性が増したことを示唆しています。

1941年11月19日、内務局は司政局へと改組されました。これは、戦時体制への移行に伴う行政機構の再編の一環でした。しかし、司政局は1943年12月1日に、総務局、殖産局、農林局、鉄道局、専売局とともに廃止され、その役割を終えました。

機構

1941年9月1日時点での内務局の機構は以下の通りです。

内務局
地方課
社会課
労務課
土木課
内務局土木出張所
地方官吏養成所

内務局は、地方行政、社会政策、労務管理、土木事業といった多岐にわたる分野を担当していました。地方課は地方行政の運営、社会課は社会福祉や公衆衛生、労務課は労働者の管理、土木課は道路、橋梁、河川などのインフラ整備をそれぞれ担いました。また、内務局土木出張所は土木事業の実施を、地方官吏養成所は地方行政を担う人材の育成を行いました。

歴代局長

内務局長（内務部長官・司政局長を含む）は、以下の通りです。

内務部長官

内務局長

司政局長

各局長の名前は、参考文献を参照してください。

参考文献

朝鮮総督府編『施政三十年史』（朝鮮総督府、1940年）
朝鮮総督府編『朝鮮事情　昭和十七年度版』（朝鮮総督府、1941年）
戦前期官僚制研究会編『戦前期日本官僚制の制度・組織・人事』（東京大学出版会、1981年）

関連項目

朝鮮総督府

この項目では、朝鮮総督府内務局について、その歴史的背景、組織構造、そして具体的な活動内容について詳しく解説しました。この情報が、読者の皆様の理解の一助となれば幸いです。

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