木下明水

木下明水：芸能界から寺院へ、二つの道を歩む男

木下明水（きのした めいすい）氏。1971年生まれの彼は、俳優、タレント、そして住職という、一見すると相反する複数の顔を持つ人物です。熊本県八代市出身、浄土真宗本願寺派宗会議長などを歴任した木下慶心氏を父に持ち、自身も「明鏡止水」を縮めた本名で活動しています。また、豊臣秀吉の子孫を自称する家系でもあります。

芸能活動の軌跡：コントからラジオパーソナリティへ

青年時代は、くりぃむしちゅー有田哲平氏の後輩として熊本大学教育学部附属中学校でバスケットボールに打ち込みました。その後、明治大学文学部へ進学。大学時代には演劇サークル「騒動舎」に所属し、コントグループ『ジョビジョバ』の一員として芸能界入りを果たします。研音に所属し、全身黒タイツ姿で体を張ったパフォーマンスで人気を博しました。2000年にはTBSオールスター感謝祭のミニマラソンで優勝するなど、数々のバラエティ番組に出演。特に『ジョビジョバ』時代は、多くの視聴者に強烈なインパクトを与えました。

2002年に『ジョビジョバ』が活動停止した後も、俳優、タレントとして活動を継続。ニッポン放送『木下明水のオールナイトニッポンいいネ！』ではパーソナリティを務め、ハロー!プロジェクトのメンバーをゲストに招くなど、幅広い層に人気を博しました。この番組で彼は、ハロー!プロジェクト、特に後藤真希さんの大ファンになったと公言しています。しかし、この頃はまだ仕事に恵まれず、番組内では自虐的に「週休6日」を連発する場面もありました。

住職への転身：地元への帰還と新たな使命

2005年には、ホリプロを退所。地元熊本に戻り、家業である浄土真宗本願寺派勝明寺で住職見習いとなります。現在は副住職として、父である慶心氏の後を継ぎ、十三世住職として活躍しています。布教使、輔教としても活動し、信仰を通して地域社会に貢献しています。そのため、芸能活動の再開は難しい状況です。芸能関係からの仕事依頼があっても、住職としての活動に専念するため、断っている状態です。

私生活と芸能活動の両立

2010年には、12歳年下の女性と結婚。プライベートでは幸せな家庭を築いています。2017年には『ジョビジョバ』が活動を再開し、彼はグループでの芸能活動に限定して活動を再開しました。住職としての活動と両立させながら、定期的に上京し、稽古や打ち合わせ、公演に参加しています。『ジョビジョバ』の公式YouTubeチャンネルにも不定期に出演する一方、自身のYouTubeチャンネル『メイスイチューブ』では、主に住職としての活動、法話や報恩講の配信を行っています。

まとめ：二つの世界を行き来する人生

木下明水氏は、華やかな芸能界での成功と、伝統的な寺院での活動という、対照的な二つの世界を経験しています。彼は、それぞれの分野で独自の才能を発揮し、多様な才能を持つ人物として知られています。芸能界での経験と、住職としての活動を通して培った深い信仰心は、彼の生き方、そして人生観に大きく影響を与えていると言えるでしょう。これからも、彼は二つの世界を行き来しながら、独自の道を歩んでいくことでしょう。

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