木曽町図書館

木曽町図書館について

木曽町図書館は、長野県木曽郡木曽町福島の木曽町文化交流センター内にある公共図書館です。2017年9月20日に開館し、木曽郡で初めての図書館として地域住民に親しまれています。旧木曽福島町にあった公民館図書室を前身とし、合併後の木曽町における文化振興の拠点として重要な役割を担っています。

歴史

公民館図書室の時代

木曽町図書館の前身は、旧木曽福島町にあった公民館図書室です。木曽福島町は江戸時代には関所や代官所が置かれ、木曽谷の中心地として栄えました。しかし、公民館図書室の蔵書は約5,000冊と少なく、図書館法上の「図書館」は木曽郡には存在しませんでした。貸出も紙の利用者カードを使うなど、コンピュータ化されていませんでした。

合併と図書館建設計画

2005年、木曽福島町を含む1町3村が合併し木曽町が発足。老朽化した町役場支所と公民館図書室の建て替えが課題となりました。2007年には図書館検討委員会が図書館建設を求め、基本構想が策定されました。しかし、町民アンケートでは建設費や維持費への懸念から反対意見が多く、計画は一度白紙に戻されました。

再検討と開館

その後、住民有志による検討委員会が再提案し、2013年に建設検討委員会が発足しました。2015年には館長と司書が着任し、図書館建設に向けて具体的な動きが始まりました。2017年7月3日には木曽町文化交流センターが開館し、同年9月20日に木曽町図書館が開館しました。

施設

建物

木曽町文化交流センターは、宿場町の本陣をイメージした外観で、木曽町産のヒノキ材がふんだんに使用されています。図書館の他にも、多目的ホールや会議室、調理室などを備えた複合施設となっています。

図書館内部

図書館内は、児童書コーナー、雑誌コーナー、郷土資料コーナー、島崎藤村コーナーなど、充実した設備が整っています。

児童書コーナー: 約1万冊の児童書を所蔵。ヒノキ材の床やちゃぶ台が設置され、子どもたちが快適に読書を楽しめる空間となっています。
雑誌コーナー: 約80タイトルの雑誌を、御岳山をイメージしたソファ席で読むことができます。
郷土資料コーナー: 木曽町や木曽郡に関する資料や、姉妹都市の文献などを集めたコーナーです。
島崎藤村コーナー: 木曽町にゆかりのある小説家、島崎藤村に関する資料を展示しています。
その他: インターネット用パソコン、データベース、公衆無線LANなどの設備も利用可能です。

としょカフェ

館内には、軽井沢町の丸山珈琲の豆を使用した「としょカフェ」が併設されています。図書館に持ち込み可能な飲み物も販売しており、読書をしながらゆっくりとくつろぐことができます。運営は就労支援事業所が行っています。

利用案内

木曽郡在住・在勤・在学者であれば、貸出カードを作成できます。

貸出点数: 図書10冊、視聴覚資料2点
* 貸出期間: 2週間

資料の貸出や返却はカウンターで行うこともできますが、自動貸出機も設置されています。また、館内には観光案内スペースがあり、木曽町の観光情報やイベント情報を発信しています。

開館後の状況

開館から約1ヶ月後には、1日平均200人が来館し、300冊の貸出がありました。事前登録者数は1000人を超え、地域住民の利用は活発です。案内カウンター横には、木曽町在住者がおすすめの本を紹介するコーナーも設けられ、地域に根ざした図書館として成長しています。

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