木村俊道

木村俊道は、1970年生まれの日本の政治学者で、西洋政治思想史を専門としています。埼玉県出身で、東京都立大学法学部を卒業後、同大学院社会科学研究科で政治学の博士号を取得しました。その後、東京都立大学法学部助手、九州大学法学研究院准教授を経て、現在は九州大学法学研究院教授を務めています。

木村氏の研究は、西洋政治思想史の中でも、特にルネサンス期から初期近代にかけての政治思想に焦点を当てています。フランシス・ベイコンをはじめとする思想家の研究を通して、政治と社会、文明と教養の関係性を深く掘り下げています。また、人文主義とブリテン帝国というテーマにも取り組み、歴史と想像力が政治に与える影響について考察しています。

主な著書として、以下のものがあります。

『顧問官の政治学―フランシス・ベイコンとルネサンス期イングランド』（木鐸社、2003年）
この著書では、フランシス・ベイコンの政治思想を中心に、ルネサンス期のイングランドにおける政治のあり方を分析しています。

『文明の作法─初期近代イングランドにおける政治と社交』（ミネルヴァ書房、2010年）
初期近代イングランドにおける政治と社交の結びつきに焦点を当て、文明がどのように形成されていったのかを考察しています。

『文明と教養の〈政治〉─近代デモクラシー以前の政治思想』（講談社、2013年）
近代デモクラシー以前の政治思想を対象に、文明と教養が政治にどのような影響を与えたのかを分析しています。

『想像と歴史のポリティックス─人文主義とブリテン帝国』（風行社、2020年）
人文主義とブリテン帝国の関係に着目し、想像力と歴史が政治に与える影響を考察しています。

また、編著として、以下のものがあります。

* 『はじめて学ぶ政治学――古典・名著への誘い』（ミネルヴァ書房、2008年）
岡崎晴輝氏との共編で、政治学の古典的名著を紹介し、政治学への入門を促すことを目的とした書籍です。

木村俊道は、西洋政治思想史の研究を通して、政治と社会、文明と教養の複雑な関係性を解き明かし、現代社会における政治のあり方を考える上で重要な視点を提供しています。彼の研究は、歴史的な視点から政治思想を捉え直すことで、現代社会の政治問題をより深く理解するための足掛かりとなるでしょう。

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