木村吉男

木村 吉男（きむら よしお）

木村吉男（1932年 - 2014年）は、愛知県出身の日本の経済学者であり、名古屋市立大学の名誉教授を務めました。また、彼は日本地域学会の会長を歴任し、経済学の発展に向けて尽力してきました。

人物・経歴

木村吉男氏は愛知県立瑞陵高等学校を卒業後、1956年に名古屋大学の経済学部経済学科に入学し、ここでの学びを通じて彼の経済学への道が開かれました。木村氏は塩野谷九十九ゼミで学んだ後、1961年には名古屋大学大学院経済学研究科の博士課程を修了し、指導教官の水野正一氏から学位を取得しました。

1961年に名古屋大学経済学部の助手として職を得た彼は、翌1962年には神戸商科大学の専任講師となり、その後1964年には新設された名古屋市立大学経済学部の助教授に就任しました。1971年には同大学の教授に昇進し、経済学の専門家としての地位を確立しました。

木村氏は多方面で活動を展開し、1975年には理論・計量経済学会の常任理事に就任し、1990年からは中京大学経済学部教授としても活躍しました。彼は日本地域学会論文賞（1992年）、簡易保険財団助成研究優秀賞（1993年）、日本地域学会会長（1995年）、私立大学情報教育協会奨励賞（1997年）、および日本地域学会功労賞（1999年）など、多くの賞を受賞しています。

2000年には岐阜聖徳学園大学経済情報学部の教授に就任し、教壇に立ち続けました。しかし、2014年、肺がんのため中京病院にてこの世を去りました。

著作

木村吉男氏はその研究成果を多数の著作に残しており、以下はいくつかの主な著書です。1962年には水野正一と共著で『愛知県における財政資金の循環分析』を発表し、経済学への貢献を果たしました。その後も、1969年には『在庫投資行動の研究』、1983年には『経済理論入門』、1989年には『経済学辞典』等、経済学の多様な領域に関する著作を発表しています。

また、木村氏は翻訳にも取り組み、1972年にB.ハンセン著『現代の経済理論 : 一般均衡と所得分析』を訳出しました。

彼の著作は学問の発展のみならず、次世代の経済学者を育成する上での重要な資源となっています。木村吉男氏の経済学への貢献は、今なお多くの学者や学生に受け継がれ、影響を与え続けています。

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