木村義一

木村 義一（きむら よしかず）

木村義一は1931年6月13日に生まれ、2016年1月23日に84歳で亡くなった、日本の著名なプロビリヤード選手です。彼は特にアーティスティック・ビリヤード、つまり曲球の技術における第一人者として名を残し、しばしば「ビリヤードの神様」と称されました。日本プロポケットビリヤード連盟に所属していた木村は、プロのビリヤード選手としてのキャリアを通じて、数多くの技とスタイルを開発しました。

彼の歩みと背景

木村義一は京都府出身であり、米軍キャンプでの仕事を通じてビリヤードに興味を持つようになりました。サラリーマンとしての生活を長い間送っていましたが、親戚が経営していたプールバー「白ばら」に通い、そのオーナーが引退する際にその経営を引き継ぐことになったのです。この機会を利用して、木村はプロテストを受け、50歳という遅咲きのタイミングでプロビリヤード選手の道を歩み始めました。

彼が手掛けたアーティスティック・ビリヤードの技は、フィギュアスケートやアーティスティックスイミングのように素人にも楽しさを感じさせることを目指して開発され、最終的には200種類以上に達しました。彼の技術は国内外のプロ選手からも深い尊敬を受け、特に有名な技、「木村ショット（だるま落とし）」は、海外でも「KIMURA-SHOT」として知られています。

著名な業績

木村は2006年に『ニューズウィーク日本版』が選ぶ「世界が尊敬する日本人100人」に名を連ねるなど、その業績は広く認められました。また、2008年にプールバー「白ばら」が閉店した後も活動を続け、2013年には日本のビリヤードの発展への貢献が評価され、「BCJ Hall of Fame（日本撞球殿堂）」の一員として表彰されました。

主な技

木村義一が開発した技の中でも、特に注目されるものには以下のようなものがあります。

• - コイン飛ばし: クッションに載せたコインに手玉をショットして、コインを飛ばしてグラスに入れる技。
• - 木村ショット: コーラの瓶のふた部分に的球を載せ、その上にもう一つの的球を垂直に載せて、手玉をショットし、的球を落とす技。

これらの技は、彼の独特なアプローチを反映しており、ビリヤードの楽しさを広げる重要な役割を果たしています。

恩恵と影響

木村のスタイルや技術は、ビリヤードの愛好者や選手に大きな影響を与え、後進の選手たちにも多くの技術的なインスピレーションを提供しました。テレビ出演も多数果たし、特に関西地方のローカル番組では高い知名度を誇りました。海外イベントや番組にも特別ゲストとして呼ばれ、その技術を世界中に広めてきたのです。

木村義一は、ビリヤードの世界においてその名を永遠に刻み、後世にわたる影響を与え続けています。彼の死去は多くのファンと後進にとって大きな損失となりましたが、その業績と技術は今もなお多くの人々に愛されています。

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