木村至宏

木村至宏

木村至宏（きむら よしひろ）氏は、1935年10月28日生まれの日本の文化史学者であり、成安造形大学の名誉教授です。彼の研究は、特に滋賀県を中心とした地域文化史に焦点を当てており、その業績は多岐にわたります。

生い立ちと学歴

木村氏は滋賀県で生まれ、滋賀県立高島高等学校を卒業後、大谷大学文学部へ進学しました。その後、同大学院文学研究科修士課程を中退しています。

職歴と活動

学術研究の道に進む前は、大津市教育委員会に勤務していました。その後、大津市歴史博物館の初代館長に就任し、地域の歴史と文化の保存・研究に尽力しました。1996年からは成安造形大学の教授として教鞭を執り、2000年には学長に就任しました。2009年に退任し、名誉教授となりました。退任後も、同大学附属近江学研究所の所長として研究活動を継続しています。専門は日本文化史であり、特に近江地方の文化に関する研究に力を入れています。また、地域文化の普及にも貢献しており、びわ湖検定公式問題の監修も務めました。

著書

木村氏は、数多くの著書を執筆・共著・監修しています。以下に代表的なものをいくつか紹介します。

『近江の道標』(1971年)
『図説近江古寺紀行』(1995年)
『近江の道標 歴史街道の証人』(2000年)
『琵琶湖 その呼称の由来』(2001年)
『近江山の文化史 文化と信仰の伝播をたずねて』(2005年)
『近江人物伝 湖国と文化創刊150号記念別冊』(2015年)

その他、共編著や監修として、

『江戸時代図誌 17　畿内 1』(1977年)
『近江の街道』(1982年)
『近江の曳山祭』(1984年)
『近江人物伝』(1976年、1987年)
『図説日本の歴史 25図説滋賀県の歴史』(1987年)
『近江の山』(1988年)
『目で見る大津の100年 大津市・滋賀郡志賀町』(1992年)
『近江の川』(1993年)
『近江戦国の道 近江歴史回廊』(1995年)
『近江の歴史と文化』(1995年)
『近江東海道 近江歴史回廊』(1996年)
『近江中山道 近江歴史回廊』(1998年)
『近江観音の道 湖南観音の道・湖北観音の道 近江歴史回廊』(1999年)
『大津・志賀の今昔 保存版』(2005年)
『京都・滋賀かくれ里を行く』(2005年)
『近江の峠道 その歴史と文化』(2007年)
『近江戦国スケッチ紀行 姫たちのふる里』(2010年)
『びわ湖百八霊場公式ガイドブック 近江湖西・湖北・湖東・湖南二十七名刹』(2011年)などがあります。

これらの著作を通して、木村氏は近江地方の歴史、文化、地理、人物に光を当て、その魅力を広く伝えています。

木村至宏氏の研究は、地域文化史研究における重要な貢献であり、彼の活動は、学術的な価値だけでなく、地域社会への貢献という点でも高く評価されています。

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