木村茂之

木村 茂之 （きむら しげゆき）

1977年生まれ。日本の映像作家、映画監督として活動。大学を中途退学した後、2001年に日本映画学校（現在の日本映画大学）に入学。

同校では、ドキュメンタリー映画監督の原一男や脚本家・演出家の天願大介らに師事し、映像制作の基礎と精神を深く学んだ。在学中に自身の卒業制作として監督・撮影を手がけた短編映画『私をみつめて』が高い評価を獲得。

この作品は複数の映画賞を受賞し、若手監督としての才能を広く知らしめる契機となった。具体的には、2004年に開催された第8回 JPPA AWARDSの学生部門（カテゴリーⅡ部門：ドラマ以外）で奨励賞を受賞。さらに翌2005年には、かわさきデジタルショートフィルムフェスティバルのショートフィルムコンペティションにおいてグランプリに輝いている。

映画学校卒業後は、活躍の場を広げ、テレビ番組やプロモーションビデオなどの映像制作に携わる。これらの経験を通じて、多様なメディアでの映像表現スキルを磨いた。

監督作品としては、受賞作である『私をみつめて』（2005年、ポレポレ東中野で上映）のほか、

『ゲキアツ 真夏のエチュード』（2011年）
『Dance! Dance Dance!!』（2014年、ブリリアショートショートシアター、シネ・ヌーヴォで上映）
* 『八月の水温』（公開年不明）

などがある。『Dance! Dance Dance!!』では監督とともに脚本も担当している。

また、監督業だけでなく、他の映像作品にも様々な形で参加している。編集協力として関わった作品には、『ガーダ パレスチナの詩』（2006年）、『グラフィティ!!』（2014年）がある。さらに、自身も深く関わる映像制作・配信プロジェクト「モノガタリ」名義で企画・制作を行った作品として、『セーラー服無宿 無情の荒野』（2016年）や『宙女子』（2016年）などがある。

近年は、ネット配信プラットフォームでの活動が目立つ。テレビ番組『心霊マスターテープ』（2020年、エンタメ〜テレ）への出演経験もあるが、中心的な活動の場はネット配信へと移っている。

特に、自身が制作・演出・出演を兼任する『モノガタリ チャンネル』（2016年よりニコニコ生放送で配信）は、彼の現在の活動を象徴するプロジェクトの一つである。また、他の人気ネット配信番組にも出演しており、『おちゅーんLIVE!』（2015年よりYouTube、ニコニコ生放送で配信）ではレギュラー出演者として、ホラーエンターテインメント番組『OKOWA』（2018年よりYouTube、ニコニコ生放送で配信）では審査員として参加し、幅広い分野でその存在感を示している。これらのネット配信における活動は、現代における映像作家の多様な表現方法を示していると言える。

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