未来警察ウラシマン

未来警察ウラシマン

『未来警察ウラシマン』は、1983年1月9日から12月24日まで、フジテレビ系列で全50話が放送された、タツノコプロ制作のSFアニメです。放送時間は、1983年3月27日までは毎週日曜の18:00 - 18:30で、4月2日からは毎週土曜の18:30 - 19:00に変更されました。

概要

このアニメは、タツノコプロが当初企画したメカアクション的な未来警察ものに基づいています。タイムスリップやタイムパラドックスなどのSF要素を含んでいますが、制作の過程でギャグ要素が強調され、特に低年齢層を意識したコメディタッチの作風へと変わりました。主人公や脇役の夸張された表情がその特徴です。物語は、中盤以降で主人公の秘密に迫るハードな展開へとシフトし、登場人物が詳細に描かれることで、観る者を引き込みます。

キャラクターデザインはアニメ映画『幻魔大戦』に参加したなかむらたかしによるもので、彼の初のキャラクターデザイン作品として大友克洋の影響が色濃く見られました。この作品は、最終回でスタッフロールの最後に「そしてこの番組を観て下さった、あなたです！」と書かれた意味を込めた言葉が添えられました。

ドイツでは『Rock'n Cop』というタイトルで1995年に放送され、根強い人気を誇り、2012年には人気投票で最多票を獲得し再放送されました。

ストーリー

物語は1983年の東京から始まります。カーチェイス中の少年が、雷鳴と共に次の瞬間2050年のネオトキオに姿を変えます。記憶喪失に陥った少年は、刑事・クロードに捕まりますが、彼はタイムスリップした「ウラシマン」であるとの運命が待ち受けていました。未来の世界では「ウラシマン」という特異な存在として保護され、彼は「ウラシマ・リュウ」という名前を名乗ることになり、機動メカ分署「マグナポリス38」の一員として、ネオトキオを脅かす犯罪組織ネクライムとの戦いに身を投じます。

キャラクター

マグナポリス側

• - ウラシマ・リュウ: この作品の主人公であり、記憶喪失を抱えながらも自己の正体を探し求め、未来の犯罪と戦います。
• - クロード（蔵人）: 機動刑事で、見た目は美男子ですが、やがてユーモア溢れるキャラへと立ち位置が変わります。
• - ソフィア・ニーナ・ローズ: マグナポリス38の女性刑事で、初めはシスターでしたが、のちに機動刑事に昇格します。
• - 権藤 透: 分署長であり、リュウたちを導く存在です。

ネクライム側

• - アドルフ・フォン・ルードヴィッヒ: ネクライムの幹部で、美にこだわった悪役キャラクターです。
• - フューラー: ネクライムの創設者で、物語の鍵を握る存在。

メカニックとデザイン

アニメ内には多くの機械が登場し、特にリュウの愛車「マグナビートル」や、彼らの装備である「バトルプロテクター」には特別な機能が用意されており、子供たちの心を捉えました。さらに、敵側のメカも登場し、バトルに深みを加えました。

まとめ

『未来警察ウラシマン』は、ユーモアとシリアスが融合したストーリー、キャラクターの魅力、メカニックへの工夫が評価され、視聴者に愛された作品です。また、アニメの影響を受けた様々な作品や商品展開も行われ、時代を超えた影響力を持つアニメとなりました。

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